第52章 Re:vale 企画 ②
「七桜、寝ちゃった」
「ちゃんと寝れてるの?」
「たぶん寝れてる。寝た後に俺寝てるから。でも、うなされてるんだ・・・だから、なるべくあの話はしないようにしようかなって」
「そうだね。事が分かれば嫌でも話さなきゃいけないけど、それ以外は特別嫌な思いすることないからね」
「怪我したこと結構気にしてるんだ。楽器弾けないと何も出来ないでしょ?」
「少し休んだらいいんだよ。今までがやり過ぎてたくらいだったんだから。でも、モモに用事って誰なんだろう。誰か思いつく人いないの?」
「あんなことする人、知り合いにはいないよ?昔の知り合いは全部切ってるし。俺、携帯の番号も変えたでしょ?」
「変えた番号を教えられてない人、とか?」
「それは・・・でもみんな業界人だよ?」
「モモの用事も気になるけど、七桜を狙ってるってのも気になるな」
「狙ってるって、付き合いたいとか?それとも、連れ去って無理矢理・・・」
「モモ、自分で言って青ざめるのやめて。どっちにしろ、気を付けないといけない。一緒の仕事の時は離れないようにすればいい。違うときはおかりんがちゃんと見ててくれる。楽屋前に警備置いてもいい。遥人さんならもう手配してそうだけど」
「大事な娘だからね・・・」
「まだわからないけど、例え裏で手を引いてる奴が昔の知り合いだったとしても、自分のことは責めないでほしい。僕と七桜はその付き合いやめてほしいと思ってたんだ。そうして正解だったんだから」
「わかってる。その事で喧嘩もしたし、俺の中で付き合い方はもう決まってる。俺もそうなったこと後悔してないよ。それに、ちゃんと守るから」
「モモも強くなったよね。僕も一緒に守るよ。3人でRe:valeだからね」
「・・・もも・・・ゆきがバカ・・・」
寝言を言った七桜に、ユキと顔を合わせて笑う。
「僕がバカってどんな夢みてるわけ・・・」
「あはは、楽しい夢見てるんだよ。ユキ、来てくれてありがとね。それに今日も」
「僕だって、七桜のことわかってるさ。モモといれば大丈夫だと思ってるけど、僕にも心配させてくれ」
「ユキ、イケメンだよ!」
「知ってる」
そう言って笑い、そろそろ寝ようかと言って寝た。
ユキと久しぶりにゆっくり真面目な仕事じゃない話した気がするな。