第52章 Re:vale 企画 ②
警察がよくあの男を投げたと感心していると、遥人さんが前にストーカーに合い護身術を習わせたことを説明していた。
「そうでしたか。何かあればいつでも相談してください」
今回の事件は、傷害、脅迫、強姦未遂、話しを聞いて増える可能性もあるとのことだ。
あの人とは誰なのか、百に話したい事とは何なのか署の方で詳しく聞き出すそうだ。
俺たちのことは、遥人さんが送ってくれた。
「七桜、お風呂入ろう?その手だと洗えないでしょ?」
一緒に入り、頭と体を洗ってあげる。
俺が触って怖いって思うかなと思ったけど、震えたりしてないし大丈夫みたいで正直ホッとした。
お風呂上がった七桜はソファに座ってボーッとしてる。お茶を持って行ってあげる。
「大丈夫?」
「うん・・・あの人って誰なんだろうって思って・・・」
「結局、俺に何言いたかったのかもわかんないままだしね」
「手、いつ治るかな・・・」
「安静にしてればすぐ良くなるよ。湿布貼ってあげるね」
病院からもらった湿布を貼って、包帯を巻く。
七桜は手を怪我したことに責任を感じてるんだな...
「家のことは俺がやるから。七桜は手使っちゃダメ」
「左は使えるのに」
「片手で何する気ー?右手はしばらく使っちゃいけません!わかった?」
渋々だけどわかったと言って、百に任せることにした。
早速、洗濯すると言う百の後を追って百の洗濯の仕方を観察しネットに入れる物と入れない物を分けるように話す。
リビングでツアーの楽譜や資料を見て洗濯が終わるのを待つ。
洗濯の干し方も色々言われちゃった...それでも、モモちゃん頑張るんだ!
一緒に布団に入るけど、怪我してるからいつもと逆の位置で寝ることにした。
「七桜、今日はごめんね。俺、ユキのマジックに夢中になって七桜がいなくなってるのに気付かなかった・・・一緒にいたら、こんなことにならなかったのに」
「うちが勝手に戻ったんだし、百が謝ることじゃないよ」
「これからは、ちゃんと一緒にいる。俺が守ってあげるから」
そう言って抱きしめると、ありがとうと言って泣いてしまった。
遥人さんの前でも泣いてたけど、俺の前でもちゃんと泣いてくれて内心、嬉しかった。
七桜は強いけど、心は傷付いてるのを俺はちゃんと知ってるよ。