第52章 Re:vale 企画 ②
壮五はそれでも自分のせいだと言って泣きながら謝ってくる...
「壮五、泣かないで・・・壮五のせいじゃないから・・・」
「七桜っ!」
「七桜さん・・・」
「起きても大丈夫?まだ寝ててもいいんだよ?」
「うん。壮五、気にしないで。じゃないと、うちが壮五に悪いことしちゃったって思っちゃうよ」
「七桜さん・・・僕にできることがあれば協力しますから!さっきの人の尋問でも、何でもします!」
「尋問って、それは警察の仕事でしょ?」
「この前、環が言ってたよ?そーちゃんの行動は過激だって」
「やだなぁ、環くん・・・」
笑って話してるけど、七桜が微かに震えてるのがわかる。俺は大丈夫だと言いながら、握った手に力を入れる。
「遥人さんが到着しました。今、警備室で話してます。僕たちも移動しましょう」
「七桜、歩ける?」
「怪我したの手だから大丈夫だよ」
立ち上がると、フラフラしてるから支えて一緒に歩いた。
壮五が発見者だから、一応残ってもらう。
警備室に向かって歩いていると、さっきのヤツがどこかに連れて行かれているが、こっちに気付くと暴れ出し、こっちに向かって来ようとしてる。
「お前!さっきはよくも!あの人に言いつけるからな!百もタダで済むと思うなよ!」
七桜の震えが強くなる。どういう意味だ?あの人?
「Re:valeさんですね。警察です。少し話し聞いてもよろしいですか?」
「俺が呼んだ。七桜、大丈夫か?」
お父さん...お父さんを見たらなんだか泣けてきた。
「手首、そうとう強く掴まれたみたいで捻挫だって。痕も残っちゃって・・・」
「七桜、もう大丈夫だ。よく我慢してたな」
七桜はしばらく遥人さんの元で泣き続けた。
怖かったよね...七桜は女の子だ。あんな大男相手に...
「七桜・・・」
泣き続けてスッキリしたのか落ち着きを取り戻し、遥人さんに聞かれあったことを少しずつ話してくれた。
警察の人も戻って来て、一緒に話しを聞いている。
あの人が七桜を自分の物にすると言っていたこと、その前に自分が手を付けようと手を出したと。
「私も投げちゃったので、罪になるんですか?」
七桜は正当防衛だから罪にはならない。