第52章 Re:vale 企画 ②
「俺に用事?頼まれたって誰に・・・他には?」
「あの人って言ってた。でも、聞いても全然言わないし、直接話すって・・・」
百が少し、私の手を動かした。
「!!痛っ!!」
「手首、痛いんですか!?」
「こんなに痕が残ってるんだ、そうとう強く掴まれたんだろ」
「姉ちゃん・・・」
「君たちはもう帰りなさい。このことはまだ誰にも話さないように。どこの誰かわからないからね」
千があの子たちを帰るように言ってから、念のため病院へ行くことになった。
骨に異常はなかったけど、掴まれたときに捻ったのか手首の捻挫と診断された。
「ごめんなさい。これからツアーも始まるのに・・・」
「七桜は悪くないよ!無理矢理掴んできた方が悪いんだから」
「警察に行きましょう!警備の人には連絡するまで逃がさないように見張ってもらっています。怪我させられて黙ってられません!」
「僕は遥人さんに連絡してくるよ」
百は七桜に着いててあげてといなくなる。
「七桜、他に何かされなかった?後、気付いたこととか」
「あの人がその内、うちを手に入れるって・・・その前に楽しませろって触ってきて・・・」
話しをしてると、だんだんと意識が遠くなっていく...
「七桜?おかりん!七桜の意識が・・・」
「大丈夫ですよ。ただ眠っただけです。百くんが近くにいてくれて安心したんですね」
「遥人さんに連絡着いたよ。これから来るって。七桜は?まさか気を失ったのか?」
「寝てるだけだって。俺の上着取ってくれる?」
誰か知らないけど、絶対許さない!
「僕、警備の人にも話聞いてきます」
おかりんが楽屋を出ると、壮五が失礼しますと入って来た。
「壮五、帰ったんじゃなかったの?」
「僕、隣の部屋にいたのに気付くのが遅くなってしまって・・・すみません。あの話し聞いていたのに・・・見てあげることできなかった・・・」
「気にすることない。近くに僕たちやおかりんもいたのに結果こうなってしまった。壮五くんは悪くない」
「そうだよ。むしろ気付いて助け呼んでくれたじゃん」
「それでも、七桜さんの大事な手に怪我をさせてしまいました・・・」
「壮五くんが気に病む必要はないよ。七桜だってそう言うはずだ。助けてくれてありがとう」