第50章 忙しい日々
ご飯を食べ終わって、一緒にお風呂入ってからソファで飲み物用意してそれぞれ買ってきてもらった雑誌を見てみる。
ちらっと七桜を見ると、指輪やドレスが載ってるページを見てた。
「なんか、気になるのあった?」
さりげなく、バレないように聞かなくちゃ。
「芸能人ってさ、海外のウェデングブランドの指輪っていうイメージだけど・・・高いだけであんまりいいのないなぁってさ。これとかさ、値段半分くらいだけど見た目も可愛いし十分じゃない?」
「はは、七桜はそう言うと思った。俺も一緒に見たい!七桜はどんなのがいい?」
いい感じに一緒に見ることができる。
七桜がいいなって思ったやつを忘れないように頭の中に記憶する。
なんか、こうやってると本当に結婚するんだって実感わいてくる。
それから、ドレスはどうとか会場はこういうとこがいいとか、見て話をした。
七桜も楽しそうにしててその笑顔に、キュンとした。
待って!俺、いつから七桜に触ってないっけ...
そんなこと考えてたら、名前を呼ばれてるのに気付かなかった。
「どうかした?」
「うぅん、なんでもないよ。ちょっと考え事してただけ・・・」
「そう?」
七桜はキッチンに飲み物のおかわりを取りに行く。
ヤバい!ずっと歌えない事ばっかり考えてたから、全然してない...
七桜が俺の分も用意してきてくれた。
何も気にしないで、そのまま飲む。
「っ、ゴホッ、ゴホッ!なにこれ!?」
「なにって飲む酢だよ。飲む?って聞いたら、うんって言ったじゃん」
「飲む酢って・・・そんなの今まで飲んでたっけ?でも、美味しいね」
「今日の撮影でもらったの。他にも色々味あるんだよ。これはざくろ味。百、話聞いてなかったでしょ?」
思わずギクッとしてしまう。
「本見てたから、こっちに集中してたかも・・・」
うまく誤魔化せたかな...
ふぅん、と言って飲み終わった七桜は俺をおいて洗面所に歯磨きしに行ったから、俺も一緒に行く。
少しご機嫌斜めの七桜と並んで歯磨きをする。
でも、一緒にいると機嫌も良くなってきたかなって思う。
リビングの電気を消して、寝室に行く。
一緒に布団に入り、いつも通り腕枕をして、少し話をする。
「七桜、ありがとね」