第50章 忙しい日々
「確かに、歌えるようになるまでとは言いましたが、時期はまだだとしても結婚するのなら、僕はそうしてもいいと思います」
「おかりんがいいって言ってくれるなら、そうするけど?おかりんは戻れって言うかと思ってた」
「僕だって、反対ではありません。今回の事は七桜さんの支えが大きかったと思います。では、このまま引っ越し作業続けましょうか」
「ありがと、おかりん」
「その分、しっかりお仕事頑張ってもらいますから」
一緒に暮らすのを賛成してくれてよかった。そう思って家に帰る。
「ただいまー」
そう言って、玄関から廊下を歩いてリビングに入ると、百がキッチンでアタフタしてる。
「どうしたの?」
「あぁ、七桜、おかえり!今、これ作ってたんだけど失敗しちゃった・・・」
「これくらいなら大丈夫。失敗したうちに入んないよ。手洗ってくるから、一緒にやろう?」
急いで手洗いうがいをして、リビングに戻る。
「さて、続きやろうか」
一緒にご飯の続きを作った。
ご飯食べながら、おかりんに言われた事を話す。
すると、凛太郎も同じ事言ってきたと言われた。
「やっぱり、あの2人も兄弟なんだね。言ってること同じって・・・」
「おかりんもそう言ってくれてよかった。俺も、自分の家帰らないとダメかなってちょっと思ってたから・・・」
「引っ越し作業進めようだってよ?」
「俺も、ここに帰って来ていいんだよね?」
「うん。まだあっちも百の家だけど、帰ってくるのはここでしょ?」
「うんっ!」
凄い、嬉しそうな顔で言うんだから。
「そうそう、後で一緒にこれ見よう?」
そう言って、見せてきたのは結婚情報雑誌。
飲んでた味噌汁が気管に入ってむせてしまう...
「ちょっと、大丈夫?」
「なんで、そんな物持ってるの?」
「凛太郎が色々買ってきてくれた。見とけって。場所とかも載ってるし早めに決めておいてもいいだろって」
リサーチなんて言えないから、そう言っておく。
「確かにね、人気のとこだと結構待ったりするみたいだよ?」
「そうみたいだね。凛太郎も言ってた」
「それにしても、買ってきすぎじゃない?」
「俺たち買いに行けないだろって、自ら行ってくれたんだけど・・・確かに1冊でよかったよね。海外ウェデングって、海外でなんて出来るわけないのにね・・・」