第49章 Re:vale 5周年記念ライブ
「そうだね。いい後輩に恵まれたね。次は僕たちが先輩らしいところあの子たちに見せないと」
「そうだね」
「えっ?この曲って・・・」
「みんなが考えてくれたんだよ。百にサプライズしようって」
「モモに向けたメッセージだね・・・僕たちの歌には、僕たちの5年間の思い出が詰まってる。デビュー曲、ヒットソング、ドラマの主題歌、CMの歌、レギュラー番組の主題歌・・・陸上大会のテーマに選ばれた曲、憧れたアーティストにもらった曲。全部僕たちの軌跡だ・・・」
「そうだね・・・どれも、ひとつひとつに思い出がある。ユキと七桜と一緒に歌ってきた思い出・・・」
「そうだよ」
「Re:valeはずっと3人で、僕とモモと七桜でやってきた。2人は僕にとって、かけがえのない存在だ」
「ユキ・・・」
「千・・・」
スタッフにそろそろスタンバイだと言われる。
「百さん、どうですか?テープの準備は岡崎さんから預かってますが・・・」
「もう、大丈夫だよね?」
「そうね。必要ない」
「七桜・・・ユキ・・・」
「歌えるだろ?モモ」
「・・・うんっ!歌えるっ!俺、歌えます!」
僕らも円陣組んでみようかと、千が言い出し、おかりんも入れて4人で気合いを入れるため円陣を組む。
そして...
吹っ切れた百の歌声をまた聞くことができた。
千と目を合わせて、よかったと笑う。
百も凄い楽しそうに歌ってる。
よかった、本当によかった...
3人でこのステージを思いっ切り楽しんだ。
ライブ後、みんなで写真をたくさん撮った。3人で、バックバンドと一緒に、おかりんも入れて4人で。
Re:valeの5周年記念は無事、大成功で終わった。
ライブ終了後、小鳥遊事務所で打ち上げ2次会をすることになった。
百が、乾杯の音頭をとる。
「声、無事に戻って良かったですね!」
「みんなのおかげだよ!本当ビックリしちゃった!俺たちのメドレー歌ってくれるなんて!」
「こっそり計画して、ここでみんなで練習してたんです!」
千と百の周りに人が集まって、一緒に話をしてる。
千が、大和に映画の撮影中、ドッキリ30回はしかけるって言って、ゲッて顔を見せる大和。
私は、それを見て笑っていた。
「ずいぶん、嬉しそうだな?」
「万。まぁ、そりゃぁね!あっ、それ懐石弁当?」