第49章 Re:vale 5周年記念ライブ
「それに後悔してないよ。俺は、今はもう歌わないけど、こうしてIDOLiSH7や悠斗に音楽教えながら楽しくやってる。俺はね、百くん。君のおかげで千は音楽を続けてくれたから、感謝してるんだよ。本当にありがとう、百くん」
「ありがとうなんて、そんなっ・・・俺は、七桜がいてくれたから・・・」
「僕を・・・恨んでないのか?庇って怪我をしたのに、僕だけ成功して・・・」
「バカにするなよ、千。俺がそんな男だと思ってるのか?」
「違う・・・違う、僕は・・・」
「わかってるよ。俺の分も背負って歌ってくれてたんだろ?義理堅い千のことだからさ。Re:valeなくしたくなかったんだろ?Re:valeはもう俺の物じゃない。百くん、俺がいなくなった後に君が作り直してくれた、君たちだけのRe:valeだよ」
「バンさん・・・」
「万・・・」
百と千がそれぞれ感動してる。
「俺ね、ずっと万里くんに音楽の作り方教わってたんだ・・・黙ってて、ごめんなさい」
「そうか。だからデビュー曲、万っぽさがあったのか・・・悠斗が万のこと好きだからって思ってたけど、そうだったのか」
「俺が教えることなんて少ないんだけどな」
「そんなことないよ!俺、楽しいよ!」
「悠斗、羨ましいなぁ・・・バンさんに曲作り教わってるなんてさ・・・」
「百は、万のことも好きだもんね」
「そこは、僕たちで我慢してくれないと困るよ」
「十分贅沢だって思ってるよ?俺、ユキさんと七桜さんに教わってるんだから!」
「百くんは、Re:valeみんなのファンだったもんね」
打ち解けて話してるRe:valeと万を見て、それぞれがよかったと笑顔を見せてくれる。
百にも、本物のいつも通りの笑顔が戻った。
これでもう歌えるはず。
「さぁ、そろそろ時間ですよ?みなさんもスタンバイしてください」
おかりんから指示が出る。
小鳥遊事務所とTRIGGERがユニット組んでステージに立って歌ってる。
その様子を、舞台袖で3人一緒に見てる。
「バンさん、見つかってよかったね。ユキ」
「あぁ。知ってた人もいたけどね?」
「それは、言わない約束だろ?七桜と悠斗だって、別に好きで黙ってたわけじゃないんだしさ」
「まぁ、そうなんだけど・・・」
「みんな、いい子だよね!俺たちのためさ」