第49章 Re:vale 5周年記念ライブ
その会話から、百は普段の元気を取り戻したように感じた。
怒ってた千も、いつの間にか普通に戻ってた。
そして、楽屋のお菓子の中に脅迫状が混じって入っていた。
常に警戒するようになって、うちもストレスが溜まってくる。百にはなるべくストレスはかけたくないのにな...
こけら落としも初日が始まる。TRIGGERのミュージカル。
さすが天だなって思うしかない...天はゼロを超えたいって思ってるのかな...
あの計画が上手くいけば百はまた歌えるようになるはず。
もうすぐ、万にも会えると思うし。
万の事はあの子たちに任せたけど...たぶん大丈夫だよね。
悠斗も万がRe:valeだったの知ってるんだし。
2日目、IDOLiSH7と悠斗の小鳥遊事務所グループのライブ。
普段から見慣れてるけど、一緒に歌ってるのは初めて見たな。
IDOLiSH7の歌に合わせて、ギターを弾いて一緒に歌ってる。
「楽しそうだね?」
「明日は僕らがあそこに立つんだ」
「そうだよ。明日は、うちらが楽しむ番だよ?」
楽しそうだけど、どこか寂しげにライブを見てる百...
その日の夜。
今日も一緒にお風呂に入って、ソファで温かいハーブティーを飲む。
あれ以来、百はハーブティーにハマったらしい。
「俺、緊張してる・・・明日ちゃんと歌えるかな・・・」
「大丈夫。この前の千、うち怖かったよ?あんなの初めて見たし・・・あれじゃ取り乱したうちに入らない?」
「そんな事ないよ。喧嘩はしたことあったけど、あんな風に俺のために怒ってくれたことってなかったし。気付いたら普通になって終わってたけど」
「そこがRe:valeって感じだよね?」
「そうだね。いつの間にか喧嘩も終わって、普通に笑ってるよね。明日さ、リハでも歌えなかったら・・・いつもみたいにテープ流して。ゼロの曲は、俺がギター弾くから2人で歌って?」
「百・・・」
「大丈夫!やめるとか言わないよ。ちゃんと冷静だよ。歌えるのが1番だけど、ダメだった時の事も考えておかなきゃだろ?ちゃんと練習してたから大丈夫だし、ね?明日、ユキにもそう言うからさ・・・」
「おかりんにも相談してみよう?何かいい案あるかもしれないし」
「うん。じゃあ、そろそろ寝ようか?明日はRe:valeにとって大事な日だし、ちゃんと寝て、元気出さないといけないしね!」