第48章 百の声
「バンさんが見つかったら、今のRe:vale自慢したいって。バンさんがいなくなってからのRe:valeは凄いだろうってさ」
「5周年だし、キリがいいからって。一応、トップアイドルになったし」
「そう!これからも、ユキと七桜と俺と3人で一緒にやっていこうって」
「安心した?」
「そこに関しては疑ってたわけじゃないんだ。アルバム見ててさ、もちろん、バンさんのやつもそうだけど、ユキも七桜も凄いキラキラした笑顔で笑ってたり、ブスッとしてたり、泣いてたり色んな顔あった・・・けど、七桜が言った通り、顔つきが違って見えた。自惚れかもしれないけど、俺と一緒の方がもっとキラキラしてた。だから、信じようって思えたんだよ」
「うん・・・」
ちゃんと伝わってた...
「ありがとう。七桜がいなかったら俺、今頃どうなってたかわかんないよ・・・こんな俺だけど、見捨てないでいてくれる?」
「うん。そんな百でもいい」
「あぁー!めちゃくちゃ可愛いぃ!ここが家なら今すぐ襲うのに!」
「それはやめよう?」
「そんな、慌てなくてもわかってる。仲直りしよ?」
「まだ、してなかったの?」
「今からするの・・・」
七桜の潤んだ目を見つめた。
「ごめんね。色々してくれてありがとう。大好きだよ・・・」
七桜も何か言いかけたけど、待たずにそのまま何度もキスをした。
「へへ、これで仲直りね?スタジオ戻ろう?みんな待ってる!今なら歌えそうだ!」
「うん!」
そう言って、スタジオに戻る。
「ちゃんと仲直りしたみたいだね」
「ユキのおかげでね!ユキもありがとう!俺、めちゃくちゃウルトラハッピーだよ!」
「そうね。それじゃあ、続きやろうか」
それから、収録を再開するが、百は歌えなかった。
「何が悪いのかな・・・」
「まだ、信用できませんか?」
「ちゃんと信用してるよ!それは自信持って言える!」
「では、一体何が・・・」
陸がハッとして一織を引っ張って楽屋から出て行く。
「お姉ちゃんからの協力要請と、元相方さんが見つかればいいんじゃない?」
「七桜さんの!それは進めてますし、元相方さん...悠斗なら何か知ってるかもしれません。会ったこともあるかも」
「そうだね!戻ったら聞いてみよう!」