第48章 百の声
「それから思った事はちゃんと伝えるようにもしてる。千が万との思い出の写真見て懐かしむのも気にならないように、写真もいっぱい撮った。おかげで、記憶の2人とは違った仲良い信頼した2人になったんだけど・・・千が、万の事探してるの。その電話の会話を聞いたのが声出なくなったきっかけ」
「俺!?」
「百は万に会いたいって言ってた。尊敬してるし大好きだって。Re:valeには万の代わりに入ったんじゃないって言ってきたし、千もずっと一緒にやっていくって言ったんだよ。百は、ずっと歌えない事に焦ってる・・・このまま歌えなかったら、Re:valeじゃいられないって。あと、これは記憶と同じって言うか・・・」
百から聞いたことをそのまま話す。
「そうなると、七桜も含まれるんじゃないか?」
「あぁ、それは・・・」
万も百と付き合ってるの知らないんだった...
「もしかして、百くんと付き合ってるとか?」
「う、うん。実はそうなの」
「いつから?よかったな。ずっと好きだったもんな」
「うん。実はデビューした頃から・・・知ってる人少ないから誰にも言わないでね?」
万はお揃いのしてるなとは思ってたらしいけど、そんな前からと驚いていた。
「特に悠斗には内緒ね?」
「あぁ。それで、どうするんだ?」
「ここからは、みんなにも協力してもらおうと思ってる」
叔父さんのところに戻り、協力してくれないか頼んでみる。
「それで百くんが歌えるようになるならいいよ。本当に千くんが好きなんだね」
許可ももらったし、みんなに協力を仰ぐためレッスン室へ。
作戦を話すと、みんなも色々提案してくれる。
「七桜さん、この計画で上手くいくの?」
「わかんないけど・・・可能性あるならやらないよりはいいでしょ?みんなも提案してくれたし、みんなの思いも百に届くと思う」
「届くように、頑張るよ」
「大和、重要な役になっちゃったけど・・・よろしくね」
「演技に向いてるって言われたんで、十分に発揮させてもらいますよ。千さん騙してやりますから」
「心なしか、大和さん楽しそう?」
「偶然ですね。ワタシにもそう見えます・・・それに悪い顔してます」
壮五とナギがコソコソと話してるのが聞こえてきた。
実際、記憶の大和は楽しんでたと思うよ...
これで治ってくれるといいんだけど。