第48章 百の声
七桜に悪いことしちゃったな...
心配してくれて、話も聞いてくれるのに...
俺の中で、俺の気持ちわかんないでしょって言っちゃいそうになる。きっと、七桜はわかってくれてる。
俺が、もういっぱいいっぱいなんだ...
考えるのやめようと、寝ることにした。
起きると、七桜はもういなくて、朝ご飯とメモがあった。
『早かったから、起こさないで行くね。ちゃんとご飯食べてから行くんだよ?何事も焦ったらダメだよ?百らしくが1番だよ』
少しの文章だけど、俺の事考えてくれてるのがわかる。
気がついたら泣いてて、俺も時間がないからそのまま用意してくれたご飯を美味しく食べた。
仕事が終わり、事務所に向かう。もう、七桜も戻って来てるはずだ。
「お疲れさまー」
「百、おつかれー」
「朝ご飯ありがとう!ちゃんと食べたよ!美味しかった!」
「よかった!」
「モモは、朝から七桜の手料理か・・・朝から作らなくていいのは羨ましいよ」
「そこ羨ましがるとこなの?」
「だって、その分寝てられるじゃない?」
「ユキらしいな」
「みなさんお揃いですね!今、小鳥遊事務所で合同練習が行われてるそうですよ?」
「へぇ、ちょっと見てみたいかも」
「ダメだって!当日まで楽しみの方がいいって!」
「うちもそう思うな」
「なら、なにか差し入れでもしようか?」
「それいいね!何にしよう?」
「みんなの好みがわからないからな・・・ご飯系よりはデザート系の方がいいだろうか」
「なら、フルーツ盛り合わせは?この前差し入れでもらったとこのやつ、種類もいっぱいあって美味しかったじゃん!」
「あぁ、いいかもね。種類あれば食べれないのあっても何かは食べれるしね」
「では、人数も多いので大きさ的に3個用意でよろしいですか?」
「おかりんは注文だけお願いしていい?お金は俺らが出すからさ!」
小鳥遊事務所への差し入れはフルーツ盛り合わせに決まった。
「2人はまだ仕事残ってるよね?うち持って行くよ。叔父さんにも会ってないから、顔出してくるよ」
「俺、今日遅いからゆっくりしておいでよ。ご飯もロケ弁でるから大丈夫だし」
「たまには、叔父さん孝行しに行ってもいいんじゃない?」
「でも、あんまり遅いのはダメだよ!心配だから」
「わかった」