第47章 異変
一緒に布団に入って、その日の百はすぐに眠ってしまった。
色々考えて疲れてたのかもな...
百がすぐに寝たから、静かに部屋を出て千に電話をする。
「もしもし?百、どうだった?」
「特に異常はないって。心療内科はまた行くことになってるけど」
「そうか・・・何が原因なんだ?」
「それは、百にしかわかんないよ。この前、千が電話で万の事探してるの聞いたって。それが、引き金だったのかも・・・」
「別に、モモに隠してたわけじゃないんだけど・・・まぁ、いないときにしてたら、隠れてるのと同じか」
「ずっと一緒にやっていこうって言葉は信じてるみたい・・・他に何か思ってる事あるのかもしれない。だから、治るまでうちに居てもらうことにしたから。1人にしたら余計考えるでしょ?」
「そうね。七桜、ありがとう。少しの間、モモの事頼むね。僕も何かしてあげたいけど、しない方がいいだろ?」
「変に疑ってくるかもしれないね。千はいつも通りでいて?でも、ちゃんと様子は見ててね?仕事で別な時、うちいないんだから」
「わかってる。今、モモは?」
「疲れたのか、もう寝てるよ。千さ、看板の落書き知ってる?」
「落書きって?」
「今日、悠斗が言ってたの。こけら落としのポスター、Re:valeのとこに、Get Back My Songってスプレーで書かれてるって。それが原因なの?ってさ」
「Get Back My Song・・・ゼロが歌うのを怒ってるって言うのか?」
「誰が書いたかわかんないし、うちは、あんまり気にはしてないけどね。千は気にしたりするかなって・・・」
「僕も気にはしないかな。例え、本人だったとしても歌われてないんだ。カバーしたっていいだろ?何故、ゼロの曲だけカバーしたらいけない?」
「まぁね。今どき、カバー曲なんて珍しくないしね」
「でも、もしモモが知ってたら、気にはするかもしれない。本人が書いたって考えたら・・・モモは凄く優しいからね」
「うち、明日仕事別だから、おかりん百に着いててもらうように言っておく」
「それだと、七桜が1人になるな」
「明日は、悠斗と一緒だから。どっかから姉弟だって漏れたみたいでさ・・・明日はほとんど一緒だから大丈夫だよ」
「うん、それなら安心だな。1番のボディーガードだろうからね」
「それはどうだろう」