第47章 異変
それから、私は千が手を出した女達からの嫌がらせや、千のせいで振られた男が私めがけて殴りかかってきたりだとか、楽屋に入ったら知らない女の人にいきなり叩かれた事とか、大変だった日々を話した。
「百が助けに入ってきてくれたやつも、千を好きになった女の男が振られた腹いせに乱闘騒ぎ起こしたんだよ。さすがに万も喧嘩はできないから凄い助かったけど・・・」
「七桜、よく今まで無事に育ってくれたね・・・」
「やっと信じてくれた?」
「七桜が1番の被害者で、バンさんがフォロー役だったってことだよね。遥人さんが怒ってるのが目に浮かぶ・・・おぉ、怖っ!」
「本当、曲出来ないのを女で発散するって事からして頭おかしいよ。彼女でもない、名前も知らない。行きずりだよ?引くわぁー」
「それでも、一緒にやってきたじゃん」
「それは、百からファンレターもらってから千の意識が変ったからだよ。それから女癖も少しずつなくなったしね。自分でこれからはちゃんとやるって言ってたし。その頃からうちにも遊びに来るようになったかな。もしかしたら、お父さんにこっぴどく言われてたのかもしれないね」
「昔のユキってそんな人だったんだね・・・」
「幻滅した?」
「うぅん。そこから凄い良い方に変ったんだなって思ったら凄いなって思って。たぶん、七桜の事、意識し始めて好きだって気付いたくらいじゃないかなぁ・・・」
「百に、このアルバム貸してあげる。いっぱいあるから、色々思い出しながら見たらいいよ。何もしないと余計なこと考えちゃうから、写真みて一緒に頑張って練習したとか思い出して。千が言ってくれた言葉とかさ。それで、少しでも百の中に自信取り戻せたらいいな」
「ありがと・・・じゃあ、ちょっと借りとくね。さて、時間もいい時間だし、お風呂入ろー!」
そう言って、お風呂に連行された...
珍しく、大人しくお風呂に入っている。
まぁ、そんな気分ではないよね。
たまにゆっくり入るお風呂は楽しい。
入浴剤選んで入れて、匂いに癒やされる。
百も、リラックスできてるみたいで安心した。
少しゆっくり入って、お風呂を出た。
髪はいつも通り、百が乾かしてくれる。
百が髪の毛触ってくれるの安心して眠くなるんだよね...
好きな人の手だからかな...百も乾かしてあげる。短いからすぐ乾く。