第47章 異変
「今まで一緒にやってきて、言ってくれた言葉とか、過ごしてきた時間とかたくさんあるし。それが嘘だったとは思えないし、思いたくもない。ユキなりに伝えてくれてたから」
「そう思えるなら、きっと大丈夫だよ。ちょっと待ってて」
そう言って、アルバムを持って来る。
旧Re:valeと新Re:valeのアルバムを1ページ目から開いて一緒に見る。
「懐かしい。ほら、これ万と千と初めて一緒にやったライブの写真。こっちは百が入って新しいRe:vale結成したときの写真」
そう言いながら、ページをめくる。
「このユキ、髪の毛短い・・・昔は短かったもんね」
「今は、うちより長いけどね」
「そうだね。あ、この七桜、可愛い・・・こっちも可愛いなぁ」
「百って、うちならなんでも可愛いって言いそう」
「当たり前じゃん!どれも可愛いに決まってるんだから!」
「・・・今度、百の昔の写真も見せてね?」
「俺の?俺の昔の写真は実家にあるけど・・・今度遊びに行く?」
「百の実家に?」
「うん。挨拶とか、そういうのじゃなくて普通に遊びに・・・きっと姉ちゃんも喜ぶと思うし」
「そう言えば、全然瑠璃さんに会ってないなぁ・・・」
「昔は、いつもライブ行ってたからね」
話ながら、アルバムを見る。
「百。千の顔、昔と今ので比べてみなよ?どの写真も楽しそうだけど、百と一緒の方がいい顔してると思わない?ほら、誕生会のとか、ブラホワ優勝した時のとか。うちはさ、昔の千がどんなだったか知ってるから、昔より変ったって思ってる。本当、どうしようもないやつだったんだよ?」
「えぇ、ユキは昔からイケメンのジェントルマンでしょ?」
「ジェントルマンの千が本当なら、千のせいでホッペ叩かれてたら、まずはきちんと謝ってフォローするのが普通じゃない?」
「叩かれたの?ユキのせいって?」
「でも、昔の千がいかにクズ人間だったか話しても、百信じないからな・・・うちは歩く公害って呼んでたよ。万も毎回大変だったんだから。万が歩く公害って呼んでたかも。それマネした気がする」
「歩く公害って・・・いくらなんでも、ちょっと酷すぎない?」
「普通は思うよ。でも、千は本当にそうだったのよ!万にも是非聞いてほしい」
「それで?ユキってどんな公害だったの?」
「百も、公害って言ってるじゃん」