第47章 異変
「それではご紹介しましょう!みなさん、お待ちかね!Re:valeの3人です!」
「こんばんはー!」
「こんばんは」
「こんばんはー」
「ゼロのヒット曲のカバー、5周年記念のライブと、話題の尽きないRe:valeですが。どうですか?今の心境は?」
「ドキドキしてるけど、ワクワクもしてるかな?やったことないことって大好き!」
「百くんはいつも明るいねー!千くんの方はどう?」
「1人だったら、プレッシャーできつかったろうけど。2人が一緒だから」
「七桜ちゃんは?」
「小さい頃から演奏してたので、楽しいです!それに3人でゼロの曲できるって、凄く貴重な事だと思うので嬉しいです」
「おぉー!相変わらず、可愛いね。それに3人は本当仲良いよね?」
「お風呂も一緒です!」
「入んない、入んない」
「入ってません」
「お箸も夫婦箸」
「「それは、そうね」」
「でも、フルネームは知らないっていう」
「3人のグループ名も・・・」
「そこは覚えようよ!」
「あはは!3人の漫才が冴えるRe:vale、曲、お願いいたします」
IDOLiSH7と悠斗がスタジオの袖の方で見てる。
「すごいなぁ、Re:vale・・・ずっとトップアイドルでお互いのこと大事にし合ってて」
「そうですね・・・周りの空気を和らげようと、いつも気を使ってくれますし」
「当たり前だろ!姉ちゃん達は、もう何年間も同じグループでインディーズから活動してんだから。信頼してないと続けられないだろ。それに、本当に仲良いしな」
準備ができて、演奏に入る。伴奏が始まり、うちも電子ピアノを弾く。
「・・・・あ・・・・」
(嘘・・・百の声が、出てない・・・)
バックバンドが演奏を止めたから、私も止めて、千を見る。
「モモ?」
「声が・・・歌おうとしたら、声が出ない・・・」
何度かテイクを重ねるが、百の声は出なかった。
その日、初めてテープを流し歌ったフリをして収録をした。
スタッフも他のゲストもビックリしている。
「百くん・・・」
「大丈夫だよ。すぐ声でるようになるから。心配しないでってみんなにも伝えといて?」
「姉ちゃん・・・百くん、あの落書きのせいで声出ないんじゃないよな?」
「落書きって?」
「Get Back My Song・・・知らないの?」