第47章 異変
「デビューした時はさ、バンさん見つけるために早く有名になろうって思ってた。七桜は探さないって、いつか会えるって言ってたし・・・俺もずっと探してたけど、いつからか探さなくなってたのに気付いたんだ・・・」
「探してる暇なんてなかったでしょ?だんだん忙しくなって、デビュー当時とは変わったんだから」
「それはユキだって同じだよ。でも、ずっと探してたんだ・・・それだけ大事なんだよ。俺もバンさん見つかって欲しいと思ってる。思ってるけど、見つかったら・・・俺、どうすればいい?」
どうすればいいって...そんなの今と変わらずでいいに決まってる。
「百は何が不安になってるの?」
「ユキがずっと一緒にRe:valeやっていこうって言ってくれた事、信じてるよ。でも、バンさんが見つかったら、俺じゃない方がいいのかなって思っちゃって・・・あんなに仲良かったから、その方がユキも嬉しいだろうなって・・・」
(百・・・そんなこと思ってたの?うちが思ってるより、万のことは深刻なのかな・・・)
「万はしっかりした人だから、もうちゃんと仕事してるよ。前に言ったでしょ?他にやりたいことがあるって。千が百にずっと一緒にやっていこうって言ったなら、信じてあげなよ。そう言ってデビューしたでしょ?千は根に持つタイプだからずっと探してるだけだよ。殺害計画するくらいだよ?」
「はは、懐かしいな・・・そうだね、ちゃんと信じるよ。聞いてくれてありがとう。話したら少しスッキリした!七桜がいてくれて良かった・・・」
「何かあったら話そうね?これからも一緒にいるんだからさ」
「うん!これからも、ずぅっと一緒だよ!モモちゃん、凄い愛感じちゃった!」
そう言いながら抱きついてきた。
ヘコんでたから、少し甘やかしてあげようと頭を撫でてあげた。
「へへ、七桜、ありがと・・・」
ギュッと抱きついてる手に力が入った。
しばらくそうしていて、その後は2人で片付け。
本当にいらない物が多い...
「これもこれも、いらなくない?」
「ダメだって!いるの!それはいるんだってぇ!」
そんな言い合いをしながら、少しは片付けれたとは思う。
それから、数日後。
歌番組でIDOLiSH7と悠斗との共演がある。
司会をしてる、下岡さんに紹介されてスタジオのステージに向かう。