第47章 異変
2人ともそこはちゃんとわかってると言ってくれた。
そこが百のいいところでもあるって。
「悠斗はうるさいからまだ黙ってていいだろ」
お父さんの言葉にみんなで納得してしまう...
「今日はお時間頂きありがとうございました」
百が礼儀正しく挨拶すると、いつでも遊びに来てとお母さんが言ってくれた。お父さんは、今度は千も連れて来いよと。
挨拶が無事に済んで、家に帰る。
「緊張したぁ・・・でも、反対されなくてよかった」
「反対はしないと思うよ?」
「次は結婚するときに挨拶しに来るのか。でもさ、結婚するの許してもらったって事でいいんだよね?」
「結婚を前提にって言ったし、そうなんじゃない?」
安心したり緊張したり、忙しくしてる百が面白い。
「ちょっと!何笑ってんの?七桜にも関係あるんだよ?」
「百の感情が忙しいから」
百は感情豊かだよね...そこもいいところだけど。
「遥人さんは俺が七桜のこと好きなの知ってたんだ。俺たちが付き合う前から」
「そうなの?」
「うん。七桜が倒れた時に遥人さんと色々話したんだ。その時の俺は、七桜を守れるヤツじゃいって思った。誰も助けてくれなかったんだ・・・ちゃんと守れるようになりたいって思った。だから、それから人付き合いは慎重に人も選んだ。そういう話ししたから・・・」
「そうだったんだ。全然飲みにも行かなくなったし、ラビチャもしてないなとは思ってたけど・・・」
「ユキにもそんな形で守られても嬉しくないって言われたんだ。自分も大事にしてって七桜に言われたし。変わらなきゃダメだって思ったからさ」
「倒れた甲斐あったね」
「倒れちゃダメだよ!でも、それがあったから俺は変われた。変な言い方だけど、感謝してるよ」
「ちゃんと百が自分で考えて変われたんだから、感謝とかしなくていいよ」
「いいの!俺がそう思ってるって話しだから!今日はどっちに泊まる?俺はどっちでもいいよ?家着いたらお菓子食べよ!もう1つ買っておいたんだ」
どっちに泊まるって、それぞれ帰るってことはないんだよね。それなら、たまには百の家にしようと話した。
買い物して帰らないと明日の朝ご飯がないと言うから、スーパーに寄って買い物して百の家に。
「なんか、七桜の家の方が落ち着く気がする・・・」