第46章 後輩達との共演
「はは、気に入られてるね。大和は何で嫌がってるの?千と一緒だから?」
「違い、ますけど・・・」
「言っておくけど、千はしつこいよ?うちはそんなにドラマ出てないけど、千はいっぱい出てるし、共演したら勉強になると思うよ?大和は演技向いてると思うし。言い方キツいけど、まだまだの新人がオーディションなしで映画の話もらえるってまずないからね?エキストラならまだしも」
「・・・何も知らないくせに、知ったような口聞くなよ・・・」
その言い方にイラッとしてしまって、つい言っちゃう。
「はぁ?知らないくせにって自分が何も言わねぇんだから、誰もわかるわけねぇだろ!何したいわけ?みんなで成功したいんじゃねぇの?今自分が何すべきか、何すればいいのかわかんねぇなら、この仕事辞めなよ」
「七桜、そこまで言わなくたって・・・」
「姉ちゃん悪く言うなよ!みんなも不思議に思ってるだろ?映画だぞ?千くんと。こんなチャンスあるかよ!」
「それはそうだけど・・・」
「ヤマト、何か他に理由があるのですか?」
「ほっといてくれ」
大和はそのまま部屋にこもってしまった。
「なんか、ごめんね。雰囲気悪くしちゃって」
「でも、俺らも思ってたから・・・」
「お姉ちゃんまで暗くならないで!大和さんならきっと大丈夫!今頃お姉ちゃんに言われたこと、考えてると思うよ」
「そうですね。ヤマトは真面目ですから・・・」
「ほら、ご飯出来たから、食べようぜ!」
大和抜きでみんなでご飯を食べた。
「うち、今日は帰るね。大和も部屋から出にくいだろうし」
「えぇ!七桜りん、王様プリン一緒に食べようって言ったじゃん!」
「また、今度ね。うちの分環にあげるから。ね?」
「姉ちゃん・・・俺、送るよ」
「いいよ。高校生が出歩く時間じゃないの」
「俺、途中まで送ってくよ。それなら安心だろ?」
三月に送ってもらうことになった。
「七桜、大和さんの事ガツンと言ってくれてありがとな。俺もずっと思ってる事あるけど、言えないし、聞けなかった。陸が言った通り、キツいこと言われて考えてると思うから、次会ったとき普通にしてやってくれない?」
「それはもちろん、そうするよ。気まずいのはイヤだしね」
「俺も、そうするように大和さんに言っておくからさ」
三月にここでいいよと言う。