第42章 小鳥遊事務所 始動
「そうだね。百、そろそろ離してくれないと作業できない」
「ごめんっ、しっくりきてたからつい・・・」
「モモは本当七桜が好きだよね」
「ユキの事だってもちろん大好きだよ!」
「僕も、モモのこと大好きだよ」
「キャー!大好きだってモモちゃん嬉しい」
「おい、BL!早くやんぞ」
「「BL・・・」」
「ぷっ!」
「おかりん!笑っちゃダメ!」
「僕たちがBLだったら、モモは僕の物ってことになるけどいいの?」
「その話引っ張らんでいい。早よしろ!」
「ユキの物?ウフフっ・・・」
「おかりん、次の曲どんなのがいい?」
「そうですね・・・前のがダンスメインの曲だったので、今回は思いっ切りバンド系でもいいと思いますよ。自分は曲作りの手伝いはできませんけど、みなさんの曲は誰よりもわかってるつもりです」
「頼もしいねぇ」
「ねぇ、あの2人なに?」
「俺達、ほったらかし?」
うちとおかりんを見てひそひそ話してる。
「あぁ!いちいち面倒くせぇな!やるなら早くやる!これで終わりじゃないの!」
「「すいません」」
そうして、やっと新曲の打ち合わせに入った。
「おかりんが言ってたようにバンド系にしてみようと思うんだけど、そろそろモモもベースいけそうでしょ?」
「難しいのはまだ無理かも?一応全部弾けるようになったばっかりだから」
「難しかったら、2ギターでもいいんじゃない?うちドラムでもベースでもどっちでもいいし」
「あぁ、そうね。2ギターの方が音の広がりもいいしね」
「楽しそう!俺もやる」
方向性が決まったから、今度は曲の全体的な雰囲気やテーマを決める。この辺まではすんなり決まるんだけど、アレンジに入ると言い合い始まるんだよね。
今日はすんなりと決まって、解散。
うちは次の仕事に行くため、おかりんと事務所を後にする。
数日後、この前撮影した雑誌が発売になった。
SNSで『Re:vale、七桜 恋人発覚?突然染めた髪と薬指の指輪の真相』が話題になっていた。
真相もなにもない。撮影で染めただけだし、撮影で付けただけだ。
暇な人だよねぇ...書いたの誰よホントにさ...
気にしてたらきりないから基本は無視してるけど...
と思ってたら、面倒なやつから電話がかかってきた...
「もしもし?なに?なんかあったの?」