第40章 TRIGGERの悩み
「なに?七桜が可愛いから大人しいと思った?」
「七桜が大人しい?ふふ、大人しいもんか。始めはそう思うかもしれないけどね」
「大人しくなくて悪かったね・・・」
「ほら、すぐ口答えしてくるし」
「もう、後輩の前だよ?言い合いはやめ!」
「百さんが止めるんですね」
「そうなると俺かおかりんしかいないからね。っておかりんは?」
「えぇ、知らない・・・千、これさぁ」
「あぁ、曲の話しちゃったよ。Re:valeは自由だからいつもこんな感じなの・・・曲の話してるときは周りの話聞こえてないから。ごめんね」
「いえ、百さんは話さないんですか?」
「俺も話すよ。まぁ2人よりできることは少ないけど、ちゃんと話し合っていい物を作ってると思ってる」
「そう、ですか」
「龍、なんかあった?悩みとか困ったことあったらいつでも言ってね。俺らで良かったらいつでも話聞くよ?」
「ありがとうございます」
「ねぇ、楽と龍ちゃんの連絡先教えてよ!」
「いいんすか?」
天は知ってるから、それぞれと交換した。
なんかあったらいつでも連絡してね。返事はすぐはできないかもだけど。
それから、歌の収録が始まった。
TRIGGERが何回も取り直しをお願いする。
「ちょっと、2人ともちゃんとやって。僕らのせいで後がつかえてる」
「俺らだって、ちゃんとやってるよ!」
「2人とも!喧嘩するなよ」
スタッフがどうしようかと話し合いをしてる。
「僕らの収録、あとにすることできますか?みなさんこの後も仕事あると思うので」
「そうね。その時間、頭冷やした方がいいね」
「気にしないで。落ち着いてやればできるよ」
「そうそう!焦りは禁物ですぞ!」
「先、Re:valeさんお願いしていいですか?次まで時間ないですよね?急いで準備しますので」
「はい。天もちゃんとしてだけじゃ伝わらないよ。自分がどうしたいのか、そのためにどうしてほしいのか、ちゃんと話し合って。それができないなら、天が目指してるとこには行けないよ」
「七桜さん・・・」
準備ができたから、Re:valeの収録をする。先輩としてちゃんとしたとこ見せないとね。
「「「凄い...」」」
初めて聞く生演奏と歌声。完成された音楽。3人のバランス。
時々目を合わせてそれに合わせるかのような音楽。