第35章 初全国ツアー
確かにそう言われるとやってる人はいないかも。
「アイドルでやってる人いないから、話題にもなるしいいんじゃないか?」
「うん、面白そう。僕はやってみてもいいと思う。モモ、ベースやってみない?」
「俺?」
「ギターより簡単とは言えないけど、ドラムと同じようにベース音は音楽には欠かせない音だ。僕も出来ないから教えることはできないけど、出来るようになれば色々幅も広がって楽しいと思う」
「うち教えるよ?って言っても征司さんが教えてくれると思うけどね」
そっか...音楽の幅が広がるのか...それなら。
「うん!俺やる!やってみたい!」
「よし!じゃあ、明日レッスン室に置いておくから好きな時使って。2本あった方が教えるとき便利だし、七桜ちゃんからも教えてもらえるしね」
「ありがとうございます!今回のツアーは無理だけど、披露出来るように頑張って練習するよ!」
できることが増えるのは嬉しい。
それから結構話し合いが続き、さすがに今日は帰ることになった。
帰りはおかりんが送ってくれる。
明後日休みだなと思ってると、ユキがおかりんと話してた。
「明後日って、3人みんな休みだよね?」
「そうですね。久しぶりのお休みで申し訳ないです」
「モモと七桜も明後日は空けておいてね」
2人で顔を合せて何だろうって顔をする。
「当日のお楽しみだよ」
と言って、うちを降ろして2人はおかりんに送られていく。
明後日ってなにかあるのかな...まぁ、当日考えよう。
そして、当日。
待ち合わせ場所に行くと、かなり目立ってる人が2人...
変装してないの?まさか、あれでしてるつもりなんじゃ...?
「お待たせ!ねぇ、2人とも目立ちすぎだよ?」
「そう?これでも変装したんだけど」
「次からはもっとしてください!」
「わかったよ」
「ユキ、今日どこ行くの?」
「いいから着いて来て!」
そう言われて、黙ってユキに着いて行く。
「Re:valeさんですよね?大ファンなんです!」
途中、ファンの子たちに声をかけられた。
「本物七桜ちゃん、顔小さい!可愛い!千くんと百くんもテレビで見るより全然格好いい!」
そう言ってくれるのは普通に嬉しい。
感激してその子たちは帰って行った。
「ほら、2人が目立つから話しかけられる・・・」