第35章 初全国ツアー
「俺は、楽器の演奏かな・・・テレビだと1曲とか少ししか出来ないからね。七桜が色んな楽器演奏して、俺とユキがギター弾いてって感じになるし。今回そこもこだわったところだよね」
「七桜さんはどこですか?」
「んー・・・全部注目してほしいですね。私は立ち位置的に2人より後ろにいて動かない事が多いから、私の変わりに踊ってる2人に注目してほしいですかね。あとは、グッズです」
「七桜は自分のツアーTシャツ取り上げてほしいだけでしょ?」
「はは、バレた?」
「でも、七桜さんのツアーTシャツ人気でしたよね。あれ着たいって言ってる人多かったですよ?」
「本当ですか?次のツアーの時作っちゃう?」
「それは、応相談ね」
他にも色々聞かれて、雑誌の撮影は終わり事務所に向かい反省会。
移動中、七桜が車の中で寝てる。
昨日、疲れたのかな...もしかして、また寝れてないとか...
「ねぇ、ユキ。七桜寝てるんだけど、また何かあったのかな?」
「大丈夫だよ。今、曲作ってるって言ってたからそれやってるんだと思うよ。前のような事は2度と起きないから心配しなくても大丈夫だよ」
「曲作ってるって、アルバム用?」
「昔から、思いついたときに作ってるんだよ。何曲かはストックしてるだろうね」
「そっか。ならよかった」
寝顔も可愛いなと思って見てたら、ユキに笑われた...
事務所に着いたから七桜を起こす。
眠そうにしながら、俺に手を引かれて歩いてる。
「七桜さん、ちゃんと歩いてください。怪我しますよ!」
「うん・・・」
会議室に入り、それぞれ席に座る。
おかりんが、飲み物を持って来てくれた。
俺はもちろん、ももりん!
昨日のライブ映像を見て、それぞれが改善した方がいいと思ったところで停止して話し合いをする。
改善できるところは、色々議論して決める。
征司さんが途中から合流して参加する。
そこで、1つ提案された。
「千か百どっちかベースやってみたらどうだ?」
「ベース?」
「アイドルがバンド組んでもいいんじゃねぇかと思うんだ。七桜ちゃんはどれも弾けるし、千もギターとピアノできるだろ。だいたい、ドラム、ベース、ギターがいればバンドって出来るんだ。見せ方も色々可能性も増えるしな」