第34章 バレンタインデー
「2人が幸せになってくれたら、僕も嬉しいよ。僕にとって2人は大事な存在だ。2人がいなければどうなってたか・・・七桜がいてくれて、モモと一緒に暮らして。2人がいなければ今頃僕は野垂れ死んでたと思う。だから、いてくれてありがとう。傍にいてくれれば、それでいいんだ。ずっと、お爺さんになってもね」
「うん、いるよ!ずっとRe:valeやって行こう!」
「お爺さんになっても?」
「そう!お爺さんになっても」
「そうね。モモ、七桜のこと幸せにしてあげてね」
「うん!もちろん!」
「さぁ、遅くなったけどご飯食べようか」
ご飯を食べながら、今日の出来事を話す。
「凛太郎がギター?あいつ、楽器できたのか・・・」
「結構上手だったよ。昔バンドとかやってたのかな?」
「そうは見えないけど・・・」
「だよね」
話して笑いながら、ユキが用意してくれたご飯を食べる。
明日になれば、また七桜に会える。
早く会いたいなと思いながら眠った。
次の日、俺とユキが事務所に着くと七桜がもう来ていておかりんと話をしていた。
ライブが終わった頃に、事務所が用意したマンションに引っ越ししないかって話だった。
1人1人で稼ぎも増えたし、今だってライブも控えてる。
今は昔と違って食べる物にも困ることもなくなったし、バイトも辞めてしてない。
七桜は親戚の家に住んでるから、いつまでも甘えてられないと自分で稼げるようになったら出ると始めから決めていたらしい。
ただ、住むとこにはこだわりがあるから、前もっていい場所があれば教えて欲しいみたい。
俺とユキは...
「まぁ、いつまでもオンボロだと格好つかないよ。どうする?Re:vale、稼いでるはずなのに家はオンボロアパート!しかも事故物件!?なんて書かれたら」
「はは、それはそれでどうなんだろう・・・」
「まだ少し先の話でしょ?ツアーが終わるまでまだ何ヶ月も先だ。寂しくはなるけど、それまでモモと2人で同居生活楽しむよ」
「そうだね。離れても遊びに行くからね!俺も寂しいよぉーユキー」
「百くん、まだ先の話ですよ。皆さんの物件はとりあえず遥人さんのチェックが入ると思ってください。ちゃんとしたとこを選んでくれるはずなので安心してください」
「ねぇ、お父さんって一体何者なの?」