第34章 バレンタインデー
「店長さんのところが是非って言ってくれてますよ」
「なら、少しは無理言ってもやってくれるかな?ねぇ、3人のやつはスタッズ付けてもらおうよ!千もいいでしょ?」
「なにが?」
「ツアーTシャツの話!ちゃんと聞いてよ。3人のやつスタッズ付けようって話!」
「別に好きなようにすればいいよ。僕が言ってもどうせ聞かないくせに」
「だから、今聞いたじゃん!」
「もう!喧嘩しないのー!」
「「別に喧嘩してないよ」」
「だいたい、七桜はどっちにしろ自分で好きなようにやっちゃうじゃない」
「・・・確かにそうだね」
「はは・・・だって、ライブTシャツってそういう物じゃない?」
「はい!グッズも大事ですが、もっと大事なことあるのでそっち優先でお願いしますよ!」
「はーい」
おかりんに注意されて、休憩を終えて話し合いの続きをする。
また2人が言い合いしたり、ライブだから曲調変えても面白いんじゃないかとか、色々案はでるけどなかなか進まなかった。
ユキが仕事の時間になり、また明日話し合いの続きをすることになった。
俺も1本仕事が入ってて、その帰りに七桜にあげるのを取りに行こうと思ってるから...どうしよう...
「七桜はこの後仕事ないよね?どうするの?」
「ライブ用にアレンジ変えたいから、まだやってくよ」
「じゃあ・・・俺、これから1本だけ仕事入ってるんだけど待っててくれる?そんな遅くならないから」
「うん、いいよ。うちもたぶん時間かかると思うから」
「じゃあ、待ってて!俺、行ってくるね!」
「いってらっしゃーい」
おかりんも千に着いて行っちゃったから1人になっちゃった。
ピアノを弾いてどの曲がバラードにアレンジしやすいか、とりあえずリストに上がった曲を全部弾いてみる。
結構やってたから、少し休憩しようと思って振り向いたら凛太郎がいてビックリした。
「バレンタインのお菓子ありがとう。美味しかったよ」
「いえいえ」
「最近は調子どう?」
「別に普通だけど?」
「そうか、ならいいんだ。ライブ用の曲アレンジか?少し聞いてたけど、バラード系にするんだよな?他に何の楽器が必要だ?」
「え?」
「七桜はピアノ弾くだろ?他なにがあればイメージ沸きやすい?」
「んー・・・やっぱりギターかな」