第33章 誕生日とゴシップ
ヘアメイクが終わり、お礼を言っておかりんのとこに戻ろうとすると、なぜか引き止められそうになったけど知らない振りして急いで戻った。
おかりんにあのヘアメイクの人の事を聞くと、専属雑誌以外はあの人が担当してるみたい。
なんか、ひっかかるな...
「おかりん、終わったらユキも一緒に少し話できないかな?もしできたら遥人さんも一緒に」
「千くんも今日は早く終わる予定なので、大丈夫だと思いますよ。遥人さんにも声かけてみますね」
一応自分の荷物をしっかり確認して、おかりんが鍵を閉めるのも確認して撮影に向かった。
撮影が終わって楽屋に戻り、荷物を確認してみる。
特に変ったとこはないかな...?
ん?あれ?俺、今日ももりん飲んでなかったっけ?
「俺、ももりん飲んでたよね?」
「撮影前に飲んでましたよね」
「だよね・・・」
ももりんが無くなってる...
とりあえず、知らない振りをして帰る。
病室だとまずいから、遥人さんには事務所まで来てもらった。
まず、今日俺にあったことを話した。
ヘアメイクの人の事、楽屋からももりんが無くなってたこと。
「モモのストーカーってことか?」
「俺は誰にも付けられてないし、付けられてたとしたらそれくらいわかるよ。楽屋の鍵かけたのは確認したから入れないはずなんだけど、誰か中に入ったみたい」
「どうやって?」
「スペアか」
「たぶん、そうだと思います。俺は飲みかけのももりん無くなってた。きっと今まで七桜は何か取られてたんじゃない?俺みたいに何てことない物。俺はももりん好きってのもあるし、今日は特に気を付けて確認したから気付けたかもしれないけど、何も知らなかったら気付けたか正直わかんないし」
「そのヘアメイクのやつが怪しいってこと?」
「俺はそう思った。おかりんが言うように何回も担当はしてるんだって。七桜と一緒に遊びに行ったり、モデルの集まりに行ったりして仲良いって言ってたけど、俺に男遊びしてる人どう思うって聞いてきたんだ。仲良かったら普通擁護すること言わない?」
「そうね。そいつが犯人の可能性が高そうだね。僕はその撮影は今の所ないから会うことはないか・・・」
「それはわかんないよ。俺も今日いつもの人じゃなかったし。もしかしたら、コネとかあるのかもしれないよ?おかりん、あの人のこと調べられる?」