第33章 誕生日とゴシップ
「大事な人ねぇ・・・」
「あ、いや、えっと・・・お、俺は七桜が好きです。まだ伝えてないけど・・・落ち着いたらちゃんと話そうと思ってます。遥人さんも知ってると思いますが、ユキも七桜がずっと好きだったんです。でも、俺のために応援してくれるって言ってくれました。俺は本気です!これから一生かけて大事にしていくので、認めてください」
「はは、まだ何も進展してないのに認めてくださいはおかしいだろ。まぁ、でもそうなることはなんとなく感じてたよ。最初は万里かと思ったけど、七桜には兄貴みたいだったみたいだし。千斗もよく応援する側に回ったな?今のままだとちょっと預けられないけど、ちゃんと気付けたし百瀬が変ったって証明できたら考えてやるよ」
「うぅ・・・条件が高いような・・・」
「新人のうちから、人間関係上手くいくと思うなよ。確かに悪い奴はいるし、そいつらに痛い目に合って気付くこともある。そういう経験が必要なのも確かだ。でも、それで周りに心配かけたり泣かせたりするのは別問題だ」
俺が今までしてきたことだ...ユキにも心配かけてた。
「百瀬はコミュ力が高いから、普段俺の知り合いや征司たちと接してみてまずは共通点とか考えてみたらどうだ?自分の利益のための繋がりなら、そんな関係は今すぐ捨てて、人を見極める目を養え。そうすれば、おのずと道が見えてくる。無条件で助けてくれる人かどうか。百瀬は純粋で良い子だから、そのままの自分で接すれば相手の心にも響くはずだ。難しいかもしれないけど、千斗には無理だろうし、七桜と2人でやってもいいと思うぞ。あいつの目は肥えてるからな」
「七桜なら、きっと1人でも上手く立ち回れること出来ると思います。俺が間違ったときにちゃんと言ってくれるし。俺はいざとなったら助けられる人になりたい」
「よし、わかった!落ち着いたら、俺の仲間紹介してやる。七桜が知らない奴らもいる。とりあえず、俺の仲間を百瀬の味方につけてみな?」
「ありがとうございます!宜しくお願いします!俺、頑張りますから!」
「おう、期待してるよ」
嬉しい...遥人さんは本当に頼もしい人だ。
「ん・・・うぅ・・・」
七桜が辛そうな声を出した。
「七桜!!わかる?大丈夫?」
「・・・もも?ここ、どこ?」