第33章 誕生日とゴシップ
中に入って来て早々、可愛いと騒ぐ百がおかりんに注意される。
撮影に呼ばれ、おかりんに鍵を掛けたか確認をお願いすると、不思議そうな顔をされたけど、わかりましたとちゃんと確認してからスタジオ入りする。
撮影は何パターンかに分けて撮影。
寝起きだったり、着替えて学校前だったり、夜だったり。
撮影は無事OKをもらって、雑誌の取材に答える。
個人的には何味が好きか、普段の朝ご飯はとか、このスープをアレンジ料理に使うとしたら何を作るかとか、そんな質問。
質問には問題なく答えられたからホッと安心した。
たまに、きわどい質問してくる人もいるんだよね...
そういうのは、おかりんが止めてくれるけど。
取材も終わり、着替え終わるとプロデューサーが挨拶に来た。
おかりんを加えて3人で話をする。
「また宜しくお願いします」
そう言って、プロデューサーは帰って行った。
私も帰るため、カツラを取るためメイク室へ。
「今日は百くん見学しに来たんですか?」
そう聞いてきたメイクさんは凄い喜んでる顔をしていた。
やっぱり、何か危ないと自分の中の警報が鳴ってる気がする。
早く戻りたいのに、メイクさんの作業が遅くて中々解放されない...
そんな時、おかりんが遅いからと様子を見に来てくれた。
「七桜さん、そろそろ戻りますよ。すみません、この後もあるので急いでもらってもいいですか?」
おかりんのお陰で、やっと作業が進み解放された。
「おかりん、ナイスタイミング!ありがとう!」
「いえ、アルバム制作がありますから。事務所に戻らないと千くんも待ってるかもしれないですしね」
「そうだね」
それから、事務所に戻り千と合流。
「お疲れさま。あれ?モモも一緒だったんだ」
「おかりん迎えに来たから、そのまま七桜のとこ一緒に行って見学してきた」
「そう。遅いからどうしたのかと思ったよ」
「へへ、ごめんね」
アルバムの曲はデビュー曲を含め、出したシングルとアルバム用の作った曲を入れた10曲にすることに決まった。
大体のことは決まったから、曲作りと作詞を進めてアレンジをしていくことになった。
そして、その日から少しずつ異変を感じるようになっていった...
気のせいではないと思うけど、今の所何かしてくるわけでもないから言うにしても少し様子を見てからにしようと思った。