第33章 誕生日とゴシップ
3人目だし、リピート記号に3つ目もない。
千は自分と百を繋げてくれたから、リピート記号を重ねた形にしたと言った。
演奏の邪魔にならないように、少し細めに作ってもらったとも。
「ありがとう・・・」
(リピートを重ねた新しい形・・・)
「ありがとう、ユキ!意味もいいね、繰り返し続くリピート。俺たちにピッタリじゃん!」
「これから活動するときはこれを着けよう」
「どの指に着けるの?」
「指の意味も考えて、左の中指にしようと思う。直感やインスピレーションを象徴する指らしい。クリエイティブな仕事する人にもいいんだって。風水だと魔除けの指とも言われてるらしいよ。悪縁を遠ざけるって。結構ピッタリじゃない?」
「うん!いいね!ありがとう。お揃いが2つもできた!」
「千、ありがとう」
「着けてあげようか?」
いいの?と百は喜んでるけど、何が嬉しくて同性に指輪着けてもらわないといかんのよ...
(自分で着けちゃおっと)
「あぁー!七桜もう着けてる!俺が着けてあげようと思ったのにぃ・・・」
拗ねた顔してるし...可愛いけど...
じゃあ、ユキに着けてあげると結局2人で着け合ってるし。
君ら同性だよね...?楽しそうだからいいか。
改めて指輪を着けた手を見る。
本当にRe:valeなんだなと実感する。
本当は存在しない3人目...これから、どうなるかわからないけど、できるとこまでやろうと思った。
百も千も嬉しそうに笑ってる。
百は千からもらったもう1つのプレゼントを開けてる。
「モモが好きそうなの見つけたから」
「ありがとう!格好いい!」
千は靴を買ってあげたみたい。
百は嬉しそうに履いてみせた。
嬉しい気持ちは伝染していくんだね。
百は終始ご機嫌でニコニコしながらケーキを食べてる。
そんなに美味しい連呼しなくてもと思うくらい美味しいと言って食べてくれた。
それから、DVDを見た。
ハラハラするアクションシーンがあったりして、結構面白かった。
千も面白かったみたいで、百と映画の話しをしてる。
次は何を見たいとか、千はどんなのが好きとか。
本当2人は仲良いよね...会う前からわかってたことだけど。
そんな2人を微笑ましくみて、遅いからそろそろ帰ると伝えると、2人が家まで送ってくれた。
「送ってくれてありがとう」
2人と別れた。