第30章 新居
本当に仲良いんだなって思う。
俺もあんな風に2人となりたい...なれるかな...
自分がバンさんの代わりとは思ってないけど、バンさんに会ったとき、居場所取られたって言われたりしないかな。
そう思ってると、七桜さんがある物を見てしまった。
「ちょっと、これ何?」
「あ、それは・・・」
「大神 万里殺害計画?遺書?何、殺人計画立ててんの?」
「ちょっとイラッとして・・・」
「遺書ってなに?死ぬつもりだったの?」
「思ったより縄をかけるとこがなくて・・・」
「バカじゃないの?ホントにバカ!大バカだよ!」
「でも、ユキも苦しんでたから・・・」
「苦しかったら死んでいいの?ただ自分が可愛くて楽になりたいだけでしょ?本当にしてないからいいけど、してたらシャレになんないよ?本当に自殺する[バンっ]・・・こ、この話やめようか」
「そうだ!ケーキ、ケーキもう1個食べていいですか?」
「うん、食べて食べて」
「七桜、ごめん。今思えば七桜のこと残して死ぬなんてできるわけなかった・・・」
「わかったから!この話はもうお終い。いい?」
「許してくれる?」
「許す許す。だからもうやめよ?」
「よかった」
気付いてる百と2人でホッとする。
てか、お祓いしたんじゃなかったの?
絶対まだいるでしょ...
「うち、そろそろ帰るね。たぶん、もうこの家に来れないから。会うときは外ね?よろしく、じゃあね」
逃げるように家を出た。
「俺、送ってきますね」
七桜さんの後を追いかけた。
「七桜さん、待って!七桜さん!・・・七桜、待って!」
そう言うとやっと止まってくれた。
「もう来ないってどうして?計画のせい?死のうとしたから?」
「違うよ。お祓いしたのにできてないじゃん!絶対まだいるでしょ?何がお祓いだよ。偽物じゃん・・・自殺の話して出てこないでよ・・・」
「そっち?」
「当たり前じゃん!今まで言ってなかったけど、うち霊感強いんだ。だから事故物件嫌だったのに・・・」
「お化け怖いから来ないの?」
「霊感ない人はいいよ。千とか千とか千みたいな人はさ」
「それってもうユキしかいないじゃん。俺が話して出てってもらう。それなら大丈夫でしょ?」
「幽霊と話はできないでしょ・・・」