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未来へ繋ぐメッセージ【アイナナ/Re:vale】

第4章 勧誘



先に口を開いたのはお父さんだった。

「それで、娘に話って何?」

「俺たちも音楽やってるんです。その事で娘さんと話をさせ...」

「僕らと一緒に音楽やらない?って言ったんだよ」

「君らが誰なのかくらい俺も知ってる。何がよくてうちの娘がいいんだ?他にいくらでもいるだろ」

私と話すのではないの?
まぁ、お父さんが話しつけてくれるならそれはそれでいいけど。

「こいつが、娘さんが路上で音楽やってるのを見かけたんです。凄い子見つけたって聞いて・・・」

「彼女のファンの子にここでライブしてるって話し聞いたから、何度か見に来たんだ。この前のライブも見たよ」

Re:valeは確かにアイナナの中で1番好きなグループ。
もちろん、万がいたRe:valeも百のいるRe:valeも。
その中でも百は特別好きだった。

「名前、聞いてもいいかな?」

万が変わらない優しい声で話しかけてくる。
正直嬉しい...

「春沢 七桜です・・・」

「七桜ちゃんか。可愛い名前だね」

(さらっとそういうこと言えちゃうとこがモテる秘訣か?)

「万里くんと千斗くんだっけ?七桜に声をかけた理由はまぁわかったけど、一緒に音楽やりたいのはどうしてだ?」

確かに...

「きっかけはこいつが路上で凄い子見つけたでしたけど、実際ライブしてるのを見て女の子の演奏とは思えないくらい凄い演奏でビックリしたんです。正直、俺の周りにはこいつぐらいしかいません」

「この前の演奏は大人でも難しいテクニックだよ。僕ですら完璧にできないと思う。それに今回はドラムとピアノ。中学生の演奏とも思えない。おじさんと組んでるのがもったいないよ」

「すいません!こいつ悪い奴じゃないんです」

やっぱり千は千なんだなと思ったら、おかしいけど少し安心。

「七桜、翔から飲み物もらって来て」

そう言われ、3人を部屋に残し翔くんの元へ。

「少し本音で話そうか。千斗くんは何か言いたげだね」

「おじさんと組んでる理由は彼女が中学生だからってとこ?今はいいけど、その後は?おじさんと組んでても趣味でやってるなら彼女に未来はない。どうせおじさんたちも娯楽で音楽やってるだけでしょ?父親なら普通は彼女の将来、考えるんじゃないの?」

「千!失礼だぞ!」

「いいよ。続けて」


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