第3章 決定的な出会い
本番ちゃんとできるか不安だ...
(この記憶はうちの前世の記憶ってことになるの?ん?記憶が途中で終わってるってことは、新しいストーリー更新される前にうちは死んじゃったってこと??)
えぇー!死んでるのぉー?
まぁ、今は生きてるからいいのか...
(ということは?今この世界には百が存在してるってことだ!百には会いたい!いつか会えるかなぁ・・・)
少し落ち着きを取り戻り、改めてホールを見る。
うーん、どう見ても千と万にしか見えんな。
2人もライブハウス見に行ったりしてたんだなぁ...
そんな記憶はないけど...でも知らないだけかもしれないし。
まぁ、言うてもゲームと漫画の内容だしそこまで詳しく書かれてるわけないよね。
重要シーンならまだしも、その中の日常の一コマが今なんだろうし...
「七桜ちゃん、そろそろ出番だから戻るよ」
「はーい」
戻る途中、千と万の近くを通った。
なんか話ながらこっちを見ていた気が...気のせい気のせい。
千と万はやっぱり格好いいからよく目立っていた。
Re:valeと関わるのは宜しくない。
変えたい出来事はあるけど、深く介入しない方がいいよね。
アイドリッシュセブンの世界だとしても、普通に生きていこう。
楽屋に戻り楽器のチューニングをする。
今日のバンドはオリジナルもあるし、アイドルから洋楽、昭和音楽と幅広くバンド版にアレンジしてコーピーをしている。
今日披露する曲の内、1つは私がアレンジした曲で歌も私が歌うことになっている。
助っ人バンドはみんな趣味として活動している。
みんな他に本職があるし、デビューを目指してとかではない。
それでも、技術はみんな上手いし高いし、教え方も上手い。
「七桜ちゃん、そろそろ出番だから行くよ」
「うん!」
慌ててステージに駆け込み、ギターとアンプを接続し音量等の確認の行う。
チラッとステージから客席を見ると、千と万がどこにいるのかすぐにわかった。
だって、メチャクチャ目立ってるもん。
イケメンはどこにいても目立つものなのね...
ライブだから見てくるのは当たり前だけど、ぶっちゃけあまり見てほしくない。切実に...
まぁ、そんな事言っても仕方ないのはわかってる。
ここは、気にしないと諦めてやるしかない。
そう思っていると、1曲目の伴奏が始まった。