第15章 雪ー陸奥守吉行ー (裏)
陸奥守「ワシから…離れるんか?」
『陸奥…っんん!!』
陸奥守「嫌じゃ…。」
今度は背中を。
噛み付いた跡を舌でなぞる。
『いたっ…あんっ…。』
肩や背中に噛み跡や吸い跡を、自分のものだと主張するためにこれでもかと残していく。
普段は見えないように、傷にならないように残されるそれが今回は陸奥守の独占欲を満たす為だけに刻まれる。
陸奥守「行かんでくれ…。」
『いっ…たぁっ…んっ!!』
その囁きと共に凶暴な程に猛った自身を、審神者のナカヘと押し込んだ。
『(うそ…こんな陸奥守、初めて…)はっ…はぁ…んっ!』
バシャバシャと湯船のお湯が溢れ、浴室は蒸気で真っ白に染まる。
普段の陸奥守はそれはもう、大切に傷つけないように抱いてくれる。
こんな風に、気持ちをぶつけるようにされるのは初めてだ。
…でも、嫌じゃない。
陸奥守が本心をぶつけてくれるのだ。
嫉妬・不安・独占欲、何よりも深い愛情。
陸奥守「…っ!
何処にも行かんでくれっ!!」
『陸奥…っはぁ…吉行っ。』
名を呼ぶと、ピタリと動きを止めた。
陸奥守「今…。」
『吉行…。』
陸奥守「ようやっと、名前で呼んでくれたか…。」
グンっと私のナカで陸奥守自身がさらに大きくなった。
『私の…居場所は、ここ。
吉行の隣だよ…。』
顔を後ろに向け、見つめると泣きそうな顔をしていた。
『だから…側に居てね?』
陸奥守「あぁ…あぁ、もちろんじゃ。
離してなんかやらん。」
優しく口付けられ、いつもの吉行に戻った。
それでも、熱い吉行に翻弄された身体はあっけなく達してしまい。
繋がったまま今度は褥で。
陸奥守「すまん…今日は優しくしてやれん。」
『ん…吉行のしたいように、して?』
陸奥守「…意識、とばすなよ。」
『Σ!!!』
胡座をかいた吉行と向かい合い、いつもより深く揺らされると目がチカチカしてきた。
『だめっ…吉行っ!』
陸奥守「あぁ…
わしゃぁ、ここぜよ。」
貴方こそ…何処にも行かないで…
.