• テキストサイズ

月の虜

第9章 ただ、君をー鶴丸国永ー (裏)


伽羅坊に、先程の主と話した事を伝える。

伽羅「…そうか。」

「あぁ…。」

伽羅「で?」

「ん?」

伽羅「それを聞いて、それでお前は諦めるのか?」

ー諦める?

伽羅「その話だけで、凹んで引き下がるのかと聞いている。」

引き下がる?
主の事を諦めて、凹むだと?

「…そんな簡単に出来るわけない。」

伽羅「だろうな。
過去の話だろ?
これから主の側にいるのは俺たちだ。
全ては自分次第だろ?」

「伽羅坊…。」

伽羅「俺は仕事に戻る。
お前も、主に呆れられる前に戻れ。」

「あぁ。」

そうだよな。
どんな理由があったにしても、主は自分でここにいる事を決めたんだ。
過去の顔も知らない奴なんか気にかけてないで、今側に居る俺を見て貰えばいい。
俺に惚れさせればいいだけだよな。

…と、決心したのに。

三日月「ほら、主。
じじいと茶を飲もう。」

『もう、じじいはやめなさいって。』

なんて、三日月の隣に座って。
んで、三日月は主の腰に腕を回して…
抵抗してくれ、主!
相手はじじいを利用して、セクハラしてんだぞ!!

小狐丸「ぬしさま。
もふもふ、しますか?」

『…する。』

今度は小狐丸かよっ!
自分の膝の上に座らせて、もふもふさせるなっ!

乱「主さーん!」

『おっと。急に抱きついたら危ないよ、乱。」

乱「えへへ。ごめんなさーい。」

とか言いつつ、胸に顔を埋めるなっ!
あれ、絶対わざとだよな?
ショタを利用して、触ってるよな!?

「あー、もうっ!!」

燭台切「うわ!びっくりした。
急に叫ばないでよ、鶴さん。」

「おっと、すまない。」

驚きを与えるつもりはなかったが、もう我慢の限界だ。

「なんで主はあんなに無防備なんだ?」

燭台切「…それも、突然だね。
ていうか、今更だよね?」

たしかに、主はずっとあんなだ。
俺達は男なのに、一切警戒していない。

燭台切「まぁ、主が本気になったら僕達は太刀打ちできないよ。
知ってるでしょ?主の霊力と能力。」

そう。
主は術で簡単に俺たちの動きを封じれる。
例え主が油断していたとしても、なんの障害にもならない程。

「だがなぁ…。」

あんなに魅力あるんだぞ?
刀剣達だって、内も外も男前なヤツばかりだ。
主が絆されないとも言い切れない。



/ 110ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp