• テキストサイズ

月の虜

第5章 重なる想いー髭切ー (裏)


『…熱い、ね。』

「っ…、だって。」

僕は指に蜜を絡め、ゆっくりと沈める。

『んんっ!』

「熱くて、溶けそうだよ。」

『あっ…だめっ…。』

「どうして?」

『はぁ…気持ち…良くて…。』

…だから。

「あまり、煽らないで。
今でも必死に耐えてるんだから。」

『何を?』

「を抱き潰さないように。」

『…我慢しないで?』

なけなしの理性が壊れる音がする。
なら、どうなっても知らないよ?

の中から指を抜き、代わりに自身を一気に沈めた。

『Σあぁぁっ!』

「…僕を煽った責任、とってね?」

加減なんて、してあげないから。
僕が満足するまで、付き合ってもらうよ?

『あんっ…髭切…もぅ…無理っ!!』

「…だーめ。まだ、だよ。」

『ーー!!』

何度目だろうか。
限界を迎えたが、僕の背中に爪をたてて果てた。

「いっ…くっ!!」

その痛みさえ、気持ち良く感じるなんて。
愛しい痛みと共に,の最奥へと欲を吐き出した。

そのままを腕に抱いて、微睡んでいると…

『ごめん、髭切。爪を立てちゃって…。』

「平気だよ、これくらい。」

なんてったって、真剣で斬り合ってるんだからね。
それに比べたら、かわいいものさ。
何より、愛しい人がくれたものなんだから。

『見せて。』

「ん?大丈夫なのに。」

が気にしているから、背中を見せる。

『…ごめんね。』

「!!」

そう言って、口づけてくれた。
ゾクッと感じだ後に、違和感を感じた。

傷が痛まない…

『あれ?』

「どうしたの?」

『いや…口づけたら、傷が消えたの。』

「えっ?」

そんな事って、あるのかい?

『こっちの傷も試してみるね。』

僕もの唇に集中すると、口づけと同時にの霊力が流れ込んで傷を癒すのを感じた。

『やっぱり、治った…。』

「もしかして、。
霊力が増していないかい?」

『…そうみたい。
なんだか、身体の奥から力が湧いてくるみたいに感じる。』




/ 110ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp