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月の虜

第1章 再会ー石切丸ー (裏)


どうすれば、に…
今は審神者のだが…

をもっと、独占できる?

加州「石切丸っ!危ないっ!!」

今剣「石切丸さまっ!!」

しまった…
今は任務中…だった。

三日月「しっかりしろ、石切丸!」

「三日月さん…すまない…。」

隙が生じ、重傷を負ってしまった…

『Σ石切丸っ!
すぐに手入れ部屋へ!!』

出迎えてくれたの焦った表情と声を聞いたところで、意識は途切れた。

私はこのまま…目覚めないのだろうか。
やはり、きちんと聞いておくべきだった。
そして、例え覚えていなくとも…
今も昔も、私の一番大切な人だと伝えれば良かった…

『石切丸…目を覚まして…。』

温かい…
なんて優しい霊力なんだ…
私を包み込み、癒してくれている。

『石切丸…もう、離れるのは嫌です…。』

今…

「今…なんて…?」

『石切丸っ!気がつきましたか!?』

泣き腫らした目で、私の左手をぎゅっと握っていた主。
あぁ…ずっと、側にいてくれたんだね。

「主…さっきは、なんて言ったんだい?」

『…私は貴方が刀であった時に、会っているのです。
審神者になる前、神社に奉納されている貴方のお世話をしていました。』

…覚えていてくれたのか?

『何故か別れたくなかった。
貴方の存在に…どれ程、救われていたか…
審神者になってからもずっと、貴方が顕現できないかと…
そればかり、考えていて…
やっと、会えた時はどれほど嬉しかったか…。』

「何故…すぐに言わなかったんだい?」

『貴方は覚えていないと…思ったから…
えっ…?驚かないのですか?』

空いている右手で、主の頬に触れる。

「…。」

『その名はっ…。』

そう、主の真名。
ここでは誰も、知るはずがない。
我々は付喪神。
末席とはいえ、神なのだ。
真名を告げれば、如何様にも出来る。
だから、審神者は真名を明かさない。
…縁を結ぶと決めない限り。

だから、私が知っていると言う事は…

『覚えて…いてくれたの?石切丸…。』

「忘れた事など、一度もない。
刀であった私の、最後の主。
そして…永遠に、たった一人の私の主だ。」

『石切丸…。』



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