• テキストサイズ

極楽浄土【鬼滅の刃】

第1章 神宮祭りの舞姫




「興味を持っていただけると思っておりました。何でも毎年、大國屋敷神宮での年末年始の夜に行われる祭りの舞巫女に6回も選ばれ、今年も彼女が舞台に立つそうです。」


「そうなんだ。教えてくれてありがとう。夜なら俺も行ってみるよ。」




それが事の始まりだった。




そして実際今、童磨の目の前で人の領域を越えた神々しい舞を

その舞を舞うにふさわしい容姿で踊る女から目が離せないでいた。



夜にもかかわらず華やいで、表情、女性らしい繊細で艶やかな動き、頭のてっぺんから靴の先まで、ましてや着ている衣装の動きまでが自然体で流れるよう。



無意識に心臓に脈打ち温度を与えていく感覚。



そして時を忘れるほどに酔った。





気づいたときは


心が

感情が


昂っていた。



「おいおい、舞を見ただけなのに………これって…、


感動?



っていうの?」




人間だった頃も、鬼になってからも

人の感情が解らないと

理解できないと止まっていた心と感情が一気に沸き上がる。




「わぁ、凄い!こんな感じなんだぁ!」



そう喜ぶ男の虹色の瞳にはうっすら涙さえもたまっていた。





夜の闇は深まり、除夜の鐘が鳴り響く。



ゆっくり1年が去り新たな一年が幕を明けていく






/ 81ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp