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言の葉の裏【鬼滅の刃】冨岡義勇

第9章 炎と水


琴音は煉獄家に戻った。
彼女の帰宅を、杏寿郎や千寿郎が喜んで迎えた。

「まだ腕がこんななの。随分くっついたんだけど、家のことあまり出来ないと思う。ご飯とか。ごめんなさい」
「気にするな!しっかり治るまで無理は駄目だぞ」
「そうですよ。家のことは俺がやりますから。琴音さんは養生なさってください」
「ありがとう、ごめんね」

琴音は槇寿郎のところにも挨拶に行くが、外を見たまま冷たく「そうか」と言われるだけで顔も見せてもらえなかった。


部屋に荷物を置いて、一息つく。
もうだいぶ使っていない日輪刀を刀掛けに置いて、しばしぼんやりとする。

……私、絶対に弱くなってるよね

三角巾は外れたが、まだ添え木と共に固定されている左腕。右手でそっと触ってみる。皆、ゆっくり治せと言うが、やはりどうしても焦りを感じてしまう。

治っても、また前のように戦えるだろうか
目の前の隊士を助けることが出来るのだろうか……

胸の中を不安が渦巻いた。

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