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言の葉の裏【鬼滅の刃】冨岡義勇

第36章 さあ、もうひと踏ん張りだ


無惨に対しての有効な攻撃方法を探しながら一秒を繋ぎ続ける琴音たち。

そんな中で伊黒が全ての力を手に込めて刀を赫くした。だがその代償は大きく、彼は酸欠で失神寸前となった。しかし善逸、伊之助、カナヲの活躍によってギリギリの所で九死に一生を得る。

赫刀が無惨に効果があるとわかった柱たち。そこに一つの光明を見出した。
それぞれの方法で刀を赫くしていく。

義勇は不死川と刀を合わせて赫刀にした。


琴音は腰から小刀を抜き、自分の大刀にあてる。彼女の水色の刀が赫く変化した。

赫い刀を見て思う。
杏寿郎が使っていた赤い刀。それとはだいぶ違う色だが、なんだか彼が隣にいてくれる気がした。

「うん!やっぱり赤はかっこいいね!」

琴音は赫刀を握りしめて笑った。
義勇が戦いながら側に来た。

「その割には水の呼吸ばかり使っている」
「へへへ」
「適正呼吸の方が使いやすいんだろう」
「体力温存してるの!かっこいいのはやっぱり炎だよ!」
「聞き捨てならない」

柱が全員刀を赫刀にし、善逸たちの参戦で数的にも余裕が出てくる。余裕なんてものは全くないが、多少は戦える状態になってきた。


いける


皆が希望を見出した始めた時。

突然無惨の周りにパギャっという轟音が響き、地震のような大きな揺れが起きた。
猛烈な衝撃波が走った。


目の良いカナヲだけがなんとかギリギリで躱したものの、その場にへたり込む。

カナヲ以外は、側にいた全員が吹き飛ばされて壁にめり込んだ。
飛ばされた全員が気を失った。



琴音には、一体何が起きたのか解らなかった。他の者もそうだっただろう。

ただ、攻撃をくらって飛ばされる瞬間、義勇の羽織が見えた気がした。
昔、『変な羽織』と馬鹿にして、怒りを買って殴れらたっけな、などとぼんやりと思い出していた。


今は、そんなこと思ってないよ

あなたのその羽織は、記憶なんだよね
ずっと忘れないっていう、大切な記憶

私が死んだら、裏地にでもしてくれるかな
この深紅の羽織を………



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