第32章 任務完了※
「風呂だ」
四回目のまぐわいを始める前に義勇は風呂を沸かし直していた。義勇はだるい身体を動かして、琴音を抱き上げた。
精液が垂れ落ちないように布で抑えながら、風呂へと運んでやる。琴音は恥ずかしそうに俯くが、身体に力が入らないので仕方ない。
洗い場に下ろされて、義勇に身体を洗われる。
義勇に言われるままに腹に力を入れると、出るわ出るわ。
注ぎ込まれまくった義勇の子種が、琴音の中から彼女の愛液と混じり合った状態でドロドロと出てくる。
大量の精液を見て、流石に二人共顔を赤らめた。
義勇は「すまない」と呟いて汚れを流していく。琴音は苦笑いを浮かべた。
琴音は腹筋を使って残りの精液を体外へ出そうとするが、粘り気が強くてうまく出せない。身体が怠すぎて力が入らないこともある。
琴音は、ふぅとため息をついた。とりあえず、あらかた出たのだろうと思って諦める。別に毒ではない。そのうち出てくるだろう。とにかく眠くてだるかった。
義勇は琴音の身体を洗い終えると、彼女を抱き上げて一緒に湯船に浸かった。
「温かいねぇ」
義勇に寄りかかりながら琴音が言う。
義勇は手でお湯をすくい、琴音の肩にかけてやる。
二人で体を寄せ合いながらのんびり風呂に入る。
「千代さん来るまでに起きられるかなぁ」
「寝ていればいい」
「…………」
「とっくにバレている」
「……デスヨネ」
琴音は顔を赤くする。義勇はいつも通りの無表情。彼はなんで恥ずかしくないんだろと思った。
「身体、大丈夫か」
「下腹部じんじんする」
「……そうか」
申し訳なさそうにする義勇。
反省するのなら無茶な抱き方をしなければいいのに。
「いいよ。私が変なことお願いしたからだし」
「………変なことではない」
「幸せだったからいいの。……一回目はね」
琴音は遠い目をした。
義勇はうっと喉をつまらせた。
「ふふふ。嘘」
「……?」
「私は、義勇さんにくっついていられたら、どんな時もどんなことしてても幸せだよ」
義勇を見ながら、嬉しそうに琴音が笑った。
こんな可愛いことを言われたら、いつもなら猛ってしまうところだが、流石に今は義勇もすっからかんだ。
琴音を抱き寄せて微笑んだ。