第32章 任務完了※
幼馴染みが子どもを連れているのを見て、義勇も何も感じなかった訳ではない。
自分と彼の立場は違うと認識しながらも、羨ましいと思った。
今日のこのタイミングではなかったが、いつか愛する琴音を嫁に迎え、こういうまぐわいをしたいと思っていた。
「ここから先は、全弾お前の中に注ぎ入れてやる。本気で抱く。遠慮はなしだ」
青ざめる琴音に向けて、義勇は妖艶な笑みを浮かべた。顔を引きつらせる琴音。
義勇の嫁になるということは、もしかしたらとても大変なことなのでは?と琴音は思った……
時刻が深夜を回って、夜明けが近付いた頃。
「……っ、くっ…、はぁ…琴音、出すぞっ……!!」
「はぁ、はぁ、……ひぁぁぁ…」
義勇は琴音に覆いかぶさりながら激しく腰を動かしていた。
二人の手はしっかりと繋がれている。
「……ぐっ、……ぅっ!!!」
義勇は四回目となる吐精を琴音の中で行った。目をつぶって身体を震わせる。
「っ、はぁ、はぁ、はぁ……」
途中、休憩や仮眠をとりながらではあるが、本当に一晩中まぐわいまくった義勇と琴音。
流石の義勇もくたくたになり、精を放ち終わると脱力して琴音の上に倒れ込んだ。ちゃんと両手である程度の体重を支えて、彼女に負担をかけないようにしている。
琴音は耳元で聞こえる荒い義勇の呼吸を、とろけた頭の中で感じていた。
少し前から、もはや彼女は何が何だかわからない状態になっている。
本気になった義勇に抱かれて、今までは相当彼が遠慮して気を遣ってくれていたのだと思い至った。
彼の中の雄はどこまでも強く、逞しかった。
二十一歳の男性の性欲を思い知った。
「はぁー……はぁー……、もう…下半身の感覚ないよ」
「ふー…、はぁ、はぁ、そうか……」
「夜が明ける……」
「今日は休みだ」
「千代さん来ちゃう」
「まだ、大丈夫」
義勇は顔を横に向け、琴音の首に口付けをした。
「ひぁっ!ちょ、本当にもう勘弁してぇ」
「わかってる」
義勇は体を起こして、入りっぱなしになっていた男根を琴音の中から抜いた。
まだ入っていたことすら琴音にはわからなかった。