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言の葉の裏【鬼滅の刃】冨岡義勇

第25章 柱合会議


「しかし、あまね様。お館様より先にあまね様が弱ってしまってはいけません。可能な限り食事と睡眠は取ってくださいね」
「はい」
「辛いときはこれを飲んでください。気休めですが、多少は元気が出るかと思います」
「ありがとうございます」

琴音が薬を渡すと、あまねが柔らかく笑った。

「冨岡様は幸せですね。しっかりと愛されて」
「………だと良いのですが」

急に自分の方へ話を振られて内心ぎょっとする琴音。
二人の交際はあまねも当然知っていると思っていたが、直接言われるのは初めてなので動揺した。しかしそれを見せないように応える。

「冨岡は他の柱と上手くやれず、問題を起こしてばかりでご迷惑をおかけしております」
「いえいえ、冨岡様は精励なさってくださっております。水柱として、頼りにしております」
「ありがとうございます」
「揉めてしまうのも、悪気があってのことではないとわかっております。彼が優しいことも」
「もう少し…言葉が上手くなると良いのですが……」

琴音は苦笑いを浮かべた。

「でも、冨岡様のそんな所も好きなのでしょう?」

あまねが笑いながら聞いてきた。琴音は返事に困ってしまう。

「そうですね」

やや無難に返事をする。まさかあまねと恋愛話をするとは思っていなかったから。

「鬼を滅し、平和な世界になり、冨岡が二十五歳になってこの世を去ったら、私も後を追いますよ」

この先彼が痣を発現させると確信して琴音はそう言った。

……まあ、きっと私の方が早く死ぬだろうけど

そんなことを思う。


「止めたいところですが、私に夜月様を止めることはできませんね」
「ふふふ」
「お互い、愛する相手と少しでも長くいられるよう励みましょうね」
「はい」

あまねは琴音の手をきゅっと握った。琴音も頷いて、その少し冷たい手を握り返した。


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