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言の葉の裏【鬼滅の刃】冨岡義勇

第25章 柱合会議


歩いていくと、途中でしのぶと出会い合流した。琴音は炭治郎たちの状況をしのぶから聞く。二人は歩きながら資料を見合っている。義勇は黙って彼女達の側を歩き、三人で産屋敷邸へと向かった。


「蜜璃ちゃん!!」

屋敷の庭で甘露寺の姿を見つけると、琴音は嬉しそうに駆け寄った。

「琴音ちゃん!」
「よかった!よかったよー!元気になって」
「おかげさまで!治療ありがとうね」
「ううん」

仲良しの二人は嬉しそうに話す。

「琴音」
「無一郎くん!よかった、無一郎くんも元気そう」
「琴音が手、握ってくれたからね」
「あはは、それは関係ないよ」
「あるよ。僕にとってはね」

そう言って琴音の手を取る無一郎。
義勇の表情が僅かに動く。

「今日の会議は、琴音は僕の隣だよ」
「いつもそうでしょ。年齢的に」
「行こう」

無一郎は琴音の手を握ったまま、機嫌よく屋敷の中へ連れて行った。

「冨岡さん、顔怖いですよ」
「……………」
「嫌なら嫌だとおっしゃればいいのに」
「……………」
「ま、言う訳ありませんけど」
「………うるさい」
「取られちゃっても知りませんよ」
「……………」

そう言うと、しのぶも屋敷へと向かう。
義勇だけがその場に立ち尽くした。


家で二人でいれば、いつも琴音を独占できる。彼女もそれを望み、応えてくれて、寄り添ってくれる。

だが、一歩外へ出ればそうはいかない。人付き合いが苦手な自分と違って、彼女には大好きな仲間がいっぱいいるのだ。そして多くの者から愛されている。

そこに寂しさをおぼえる。
が、そんなことをいちいち気にしていたら身が持たない。前からわかっていたことだ。

義勇は一人で屋敷に上がる。
中では皆が話をしていた。義勇は挨拶もせずに黙って自分の場所に座り、皆の話に耳を傾ける。

隣同士で座っている琴音と無一郎に苛ついた。

……距離が近いんじゃないのか

しかし、琴音はそれに全く気付く様子もなく、皆と話をしていた。


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