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言の葉の裏【鬼滅の刃】冨岡義勇

第25章 柱合会議


翌朝、義勇が目覚めると、琴音はまだすやすやと寝ていた。そこに昨夜の房事を思わせるようなものは何もなく、実年齢より幼く見える寝顔を浮かべていた。己の腕の中で眠る彼女を優しい眼差しで見つめる義勇。

そっと髪を撫でると、琴音は嬉しそうに笑った。義勇もつられて微笑む。

そんな彼女が愛しくて堪らない。

しばらく堪能して、義勇は体を起こす。身支度をしていると琴音の鴉が飛んできた。鴉は彼女を起こしていた。
琴音が目を擦りながら起きているところを見ると緊急指令ではないようで、彼女は鴉からの報告をうけて嬉しそうに笑っていた。



「身体は大丈夫か」

義勇は、起きた琴音にそう聞いた。
首を傾げる琴音。そして次第に琴音の顔がみるみると赤くなる。

昨夜の事を思い出したようだ。義勇から目をそらしてわたわたとし始める。
言われてみると下腹部が明らかにじんじんとしていた。

「あ…、や、……はい」
「痛いだろう」
「ちょ、ちょっとだけ」
「無理させた。すまない」
「わわ私の方こそ!本当にごめんなさい」

どうやら記憶はあるようだ。
義勇は琴音の顔を覗き込んだ。彼はいつもの表情だ。

「二日酔いになってないか」
「だ、いじょうぶ」
「よかった」

義勇の男前な顔を前にして、恥ずかしすぎてそれを直視できない琴音。ばっと義勇から離れてしまう。

「か、顔洗ってくるっ」

そのまま部屋を出ていった。
いつまでもウブな琴音を可愛いと思いながら、義勇は布団を畳んだ。


琴音の手はもうほとんど治っていたが、膝は腫れ上がっていて二人は苦笑いを浮かべる。
柱が酔っ払ってコケましたとか、言えるはずがない。歩行に問題がないことに心底ほっとして、冷湿布を貼った。

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