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言の葉の裏【鬼滅の刃】冨岡義勇

第24章 解禁※


少しの間、部屋で一人反省会をしていた義勇だったが、琴音がなかなか戻ってこないことに気がついた。

どうかしたのかと台所へ様子を見にいく。
すると、琴音は流し台の前でぺたりと座り込んでいた。義勇は慌てて駆け寄った。

「どうした?!」

気持ち悪くなったのか。腹が痛くなったのか。やはりあんなことをさせるべきではなかった。

色々なことを考えながら彼女の顔を覗き込むと、琴音は真っ赤な顔をしていた。

「ぎゆ…う……さん」

彼女の目は一瞬義勇と合ったが、すぐに逸らされた。

「あの……え…と、私……」

明らかに動揺している琴音。
部屋を出てから、厠へ行って口をゆすいで水を飲んだ琴音。その後、勝手口から少し夜風を浴びた。
そう。今の彼女に起きていることは。

「酔が覚めてきたか?」
「………はい」
「さっきまでのこと、覚えているのか」
「……う…うっすらと」
「……………」
「……………」

お互い顔を赤らめる。


「本当にすみませんでした!!!!」

沈黙を破るように、琴音がガバっと土下座をした。

「いやもう本当にごめんなさい。嫌だったよねぇ。やだもう、消えたい!ひぇぇぇぇ……」

錯乱して取り乱す琴音。着物を前できっちりと掴み、小さく座って目には涙。

「落ち着け」
「いやぁぁぁ、本当にどうかしてました私!」
「おい」
「恥ずかしい、はしたない、ごめんなさい!」

そんな様子を見て、ああまだ覚めきってはいないのだなと義勇は思う。おそらく覚醒途中にあるのだろう。

具合が悪くなったのではないとわかり、義勇は安心した。
悶絶している琴音を、義勇は抱きしめた。


「え、義勇さん?」
「……気にするな」
「気にするでしょ。あんなの……痴女じゃん」
「珍しいお前が見られて、楽しかった」
「……………」
「嘘じゃない」

「嫌いに、なってない?幻滅しなかった?」
「お前が酔ってるときに何度も言ったが、それはありえない」
「……本当?」
「ああ。むしろ……どんどんお前に夢中になる」

義勇は琴音を抱きしめた。

「可愛くて仕方ない」
「……変な趣味」
「かもな」

義勇は琴音の唇を吸う。彼女の耳元に手を置いて、優しくて、安心させるような愛の口付けをした。

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