第20章 愛の囁き※
あまりに早急に事を進められて、義勇の手をパシッと止める琴音。
「……どうした」
「はぁ、はぁ……ね、早くない?」
「怖いか」
「う、ううん。怖くないけど、もちょっとゆっくり……心がついていけないよ」
「すまない」
義勇は一つ深呼吸をした。がっつきすぎたことを反省する。彼女は否定したが、おそらく怖がらせてしまった。
琴音に顔を寄せ、髪を撫でながら落ち着かせるように聞く。
「帯、いいか」
「……恥ずかしい」
「恥ずかしくない」
「…………」
「見せて」
琴音は掴んでいた義勇の手を離す。それを了承の意味だと捉えた義勇はそっと帯を解いていく。
着物の前をはだけさせて琴音の胸を出す。彼女が恥ずかしそうに頬を染めた。
義勇が毎夜思い出しながら心を熱くしていた琴音の胸が目の前に現れて、また義勇の理性を飛ばしにかかる。
しかし、今度はちゃんと琴音の気持ちに寄り添うように、そっと胸に触れた。
怖がらせてはいけない
落ち着け、落ち着け、焦るな……
自分に言い聞かせる義勇。
「琴音、綺麗だ」
「…………」
「恥ずかしいか」
「……うん」
「気持ちよくなって、羞恥を吹き飛ばせばいい」
義勇は胸の先端をパクリと咥えた。そのまま口の中で乳首に舌を這わせる。その刺激に、琴音が目を閉じてビクンと反応した。
義勇は乳首を舐めたり吸ったりして丁寧に愛撫をしていく。反対側の乳首には指で刺激をする。
「…ひぁっ、……んんっ、あんっ!……っ」
琴音が身体をくねらせながらよがる。
前回は「気持ちいいか」の質問に「わからない」と答えていた彼女だが、今回は明らかに気持ち良いと感じている様子だ。
義勇は優しく、激しく、緩急をつけながら攻める。
「んんっ、あ…ん…、はぁ、はぁ、……ひんっ」
甘い声を出しながら義勇からの刺激を感じていた琴音は、次第に両足をもじもじと擦り合わせ始めた。義勇がそれに気が付く。
「こっちか?」
胸から口を離し、下腹部にそっと手を伸ばしながら琴音に聞く。彼女は、はしたなさに頬を染めて何も答えられずにいる。
義勇は琴音の足を立たせて、彼女の着物を剥ぎ取った。