第17章 同じ時を※
義勇は口をきゅっと結んだ。
……これは、今回はまだ無理かもしれない
辛そうにしている琴音の様子を見てそう思った。
銭湯などで見る限り、己の男根は一般的な男の物より……大きい。今までそのことを誇らしいとも嫌だとも思うことなく生きてきたが、今はとてつもなく恨めしく感じられた。
これはおそらくきっと、入らない。彼女に相当な痛みを与えてしまうだろう。壊してしまうかもしれない。
……だが、出来ることなら繋がりたい。いけるだろうか……
奥まで行けなくとも、半分まででもいいから。
今まさに褌の下で爆発しそうなほどに怒張している己を宥めながら、義勇は琴音の中で指を動かす。
気持ち良さはないものの、二本の指には幾分慣れてきた様子の琴音。うまく呼吸をつかって痛みを逃している。
「琴音」
「はぁ、はぁ…、っ、……なに?」
「もっと頑張ることは出来るか。痛い、かもしれないが」
義勇は一度指を抜き、最終的な意思確認をした。琴音は理解をして頷いた。
「……最後に月のものが来たの、いつだ」
「え?」
なんつーことを聞いてくるのよ、と琴音は戸惑うが、義勇が至極真面目に聞いてきたので、とろけた脳を働かせる。
「えっと……」
「だいたいでいい。……危険な日かを知りたいんだ」
あ、そういうことかと琴音は納得をした。ちゃんと考えてくれているのだとわかって少し嬉しくなった。
「だいぶ前。もうすぐ次が来る時だから大丈夫だよ」
「そうか」
義勇はほっとした顔をした。自分の着物を脱ぎ、下着も取り去った。現れ出たその物のあまりの大きさに、琴音が息を飲む。
「……無理なら、止める」
「だ、大丈夫だ…よ」
怖い
怖すぎる
恐怖で泣きそうになっている琴音を見て、義勇も胸が痛む。
琴音に覆いかぶさり、ちゅっと口付けをした。彼女の体を抱きしめる。触れ合う肌が心地よい。
「いつか必ずお前を嫁に迎える」
「義勇さん……」
「お前の初めてを、俺にくれ」
義勇の声からも緊張が伝わってきた。琴音は不安なのは自分だけじゃないのだと思う。
琴音は義勇からの愛をもらって、嬉しさで微笑んだ。
「あげる。全部、あげる」
義勇の逞しい身体をぎゅっと抱きしめた。