第22章 呪い合い、殺し合い、
その後は夜に多少呪霊が出てくることはあったが、それ以外特に目立った襲撃はなく、全員満足に休むことができた。
できたのだが……
「渡辺、ちょっと横にならなくて大丈夫?」
「……うん、私のことは気にしなくていいよ」
「いつでも交代するから休みたい時は言えよ?」
「うん、ありがとう」
お礼を言ってなんとか笑顔を繕ったなずなはすぐ伏黒に視線を移してしまう。
彼女だけは伏黒の傍を離れようとせず、ほとんど寝ていなかった。
静かに眠り続ける伏黒からは苦しそうな気配を感じないものの、胸の中の不安は時間が経つほど大きくなるばかり。
……恵くんが起きない……
昨日ここに着いたのは夕方くらいだったのに。
窓の外を見るともう外は真っ暗だ。
丸一日以上眠り続けていることになる。
もし……
もし、このまま目覚めなかったらどうしよう?
なんで私、もっと早くに助けに行けなかったんだろう。
後悔ばかりが細波のように次々と押し寄せてくる。
なずなの思い詰めた様子に虎杖も高羽もなんとかしたい思いだったが、かける言葉が見つからない。
そんな沈黙を破ったのは、