• テキストサイズ

妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第22章 呪い合い、殺し合い、




するといきなりレジィが拍手し始めた。


「いやー、合格合格」

「あ?」

「もういいよ、分かったから。その式神は相当だ。君、強いでしょ」

殺気を収めるレジィに対して伏黒は警戒を緩めない。
だが、向こうもそれを気に留めていなかった。

「弱けりゃカモって殺して終わりなんだけどね、いいよ君、仲間になろう」

「……どういうつもりだ?」




伏黒の睨みに竦んでいた麗美も怪訝そうに眉を寄せる。


何ソレ、聞いてないんだけど。


レジィに協力してしばらく経つがそんなことは初耳だった。

今まで麗美が連れてきた泳者は例外なく殺されている。
命乞いする者、逃亡しようとした者もいたが、すべて例外なくだった。




訝しむ麗美を差し置いてレジィはなおも続ける。


「君は死滅回游についてどこまで知ってる?」


尋ねられた伏黒はより警戒感が強まった。


この口ぶり、

こっちは過去の術師である可能性が高そうだ。
天元様のことは伏せておくか……


「儀式だろ。結界内の泳者達の呪力を利用して日本の人間を彼岸に渡し、人ならざる者へ変えるための」

「……君、羂索と知り合い?」

「!!」

いるとは思っていたが、コイツは羂索と関わりのある術師……!


となると死滅回游だけでなく羂索の情報も持っている可能性は高い。
欲を言えばその辺りの情報も引き出したいところだ。


「今君が言った泳者の呪力を利用してって所、おそらく“ブラフ”だ」

「何?」

「いや、ブラフというより二番手三番手の計画だと思う。根拠は3つ、泳者の数、泳者の実力差、結界の法則」

そう言ってレジィは左の中指、薬指、小指を立てた。

「約1000人の泳者が10の結界に均等に割り振られたとして、各結界に100人だ。だが泳者……術師の中には鹿紫雲や日車のようにズ抜けた強者がいる」

両者とも死滅回游が始まってから短期間で100点以上点を獲っている。

「この2人だけで既に60人の術師が間引かれた。似たような連中は各結界に1人はいるだろう」



/ 1102ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp