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妖刀使いの臆病呪術師【呪術廻戦】

第21章 ネクストステージ



「よし、後は各々が出向く結界の割り振りだな」

「憂太は宮城だっけか」


乙骨は既に単独先行で仙台結界へ入っている。

ただ携帯が繋がらず連絡が取れないため、どうしているかは分からなかった。




―リンゴン リンゴン リンゴーン!!―




パンダが立ち上がるとほぼ同時にどこからともなくけたたましい鐘の音が聞こえてきた。


音源は虎杖……の頭上。

髑髏のような頭、蛹のような胴体には小さな羽が生え、悪魔の尻尾のようなものがついた……式神?


「泳者による死滅回游へのルール追加が行われました!〈総則〉9 泳者は他泳者の情報―名前・得点・ルール追加回数・滞留結界―を参照できる」



「……何コレ」


全員が口を揃えて謎の式神に注目する。

すると式神は気さくに答えた。


「俺はコガネ!泳者と死滅回游を繋ぐ窓口さ!」

「なんかさっきとキャラ違わねぇか?」

「さっきのは死滅回游からのアナウンス、今は泳者・虎杖悠仁個人に憑いてる窓口として喋ってるぜ!」

「そういや天元様が言ってたなぁ……」


各泳者に1体ずつ憑く“コガネ”という式神が回游の窓口になっている、と。


……つまり虎杖は既に死滅回游に参加していることになっている?


「いやおかしいだろ。なんで虎杖がもう泳者としてカウントされてんだ」

伏黒の疑問も尤もだ。

死滅回游の総則3で非泳者は結界に侵入した時点で泳者となるとあった。

「羂索に術式や呪物を配られた奴以外は、結界に侵入して初めて泳者になるはずだろ」



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